ケイの転生小説 - 迷宮を10
「流石は茜様!もう眷属を増やしたのねっ」

「ええっと・・・」

 夕刻、必要なものを買い揃えた茜とのどかと舞は、新しく魔王化した智樹を紹介すべく彩香の家を訪れていた。
 大きな胸がむっちりと張り出したエプロン姿で4人を迎えた褐色の美女は、料理中だったらしくお玉を片手に感激していた。

「すぐに夕食にするわね♪」

「ね♪と来たよ」

 馬鹿にご機嫌な彩香に、のどかが呆れてそう言った。



「おいしい」

「ほんとだ!彩香さん料理上手!!」

「そんなことありませんよ。それに、私のことはさ・や・かと呼んで」

「こら、勝手に茜にくっつかないの」

 しばらく後、夕食を囲む5人の姿があった。彩香が作った色とりどりの料理を茜と舞は本当に美味しそうに頬張っていく。その様子を微笑ましそうに眺めながら、彩香はよし、と一声あげて右手を高く上げた。


「この調子で魔王を増やしましょう!」

「「おー」」

「ちょっと、のどか!智樹くんまで!」

 わたわたする茜に苦笑してから、彩香は智樹に向かって微笑みかける。 

「智樹さん、よく来てくれたわね」

「先任の魔王。僕のことは呼び捨てにして結構です。規族であった僕は死んだのです」

「・・・わかったわ。智樹」

 彩香の口調には複雑なものが含まれていた。一生を台無しにした規族に対して、思うところがあるのだろう。
 しかしそんなことはおくびにも出さず、明日から迷宮に潜るの?と彩香が茜に尋ねる。

「そのつもりよ。まずはお金を貯めないと」

 のどかが代わりに答えると「お金?」と智樹が首を傾げる。

「そう、お金。私と茜と舞は戦闘に関しては素人も同然だから、やっぱり技術を身につけたいじゃない?そういう施設を利用するには気の遠くなるようなお金がいる。それに、彩香からもらったクラインの胃袋があるって言っても、迷宮に潜れば戦利品は膨大な量になる。それを収める倉庫を借りるのにもお金がいるし。何 より・・・」

 のどかが茜に流し目を送る。右手は白い太ももを這っていた。

「落ち着いてエッチできる家を探さないとね」

「の、のどか!」

 茜が真っ赤になってのどかの手を振り払う。のどかがえへへといたずらっぽく笑った。

「なるほど。僕の家からある程度のお金は持ち出せますけど・・・」

「それは駄目だよ、智樹くん」

「そう。足がついたら困るもの」

「彩香さん、それ違う」

「ですよね。だとすれば、家と倉庫は提供できるかもしれません。学閻内にはいくつもの規族の別宅があります。有力な規族ほど学閻に通う子女は多い為、学徒期間中の住処として家を用意しているんです。伊藤園の家もあって、僕はそこに住んでます」

「わお。流石規族様ね」

「・・・ごめんなさい」

「あ、ううん。私こそ、いやみな言い方だったわね。続けて」

 彩香がそう言って謝ると、はい、と智樹が説明を続ける。美少女のような桃色の唇が言葉をつむぐ。

「部屋数は10部屋。風呂やトイレもありますし、地下に転送昨日付きの亜空間倉庫が格納されています」

「至れり尽くせりね」

「みんなでそこに住めるかな?」

「・・・ひとつだけ、問題があります」

 彩香とのどかが口々に感嘆すると、智樹が言いづらそうにそう言った。

「お目付け役のメイドが一人いるんです。彼女を説得できるかどうか。失敗すると家にばれてしまうので」

「うーん、なるほど」

 息子が魔王化したと知ったら、どんな反応をするだろうか。どんな事情があれ、良好な関係は築けないだろう。

「なぁんだ、そんなこと」

 頭を抱える4人の学徒を前に、彩香が何でもないという風にそう言った。

「魔王化はしませんよっ」

「わかってるわよぉ」

 唇を尖らせる茜に彩香がそう言った。

「あくまで、本人が納得する形にすればいいわよね?」

 肉食獣のように舌なめずりして、彩香はもったいぶって話し始めた。



「占い、でございますか?」

 困惑気味のメイドに応接間に通された彩香は、にっこりと彼女に微笑んだ。おそらく衆民と思われるその女性は、黒地に白のレースを意匠したメイド服に身を包み、紅茶を出しながら智樹の話に首を傾げる。
 少々きつめだが、若い美人なメイドだった。身体の線はほっそりとしているのに、胸は大きめでゆさゆさと揺れている。それでいて華奢という言葉が似合う涼しげな若い女だった。

「そ、そうなんだ。この人、よく当たるって評判でね。ほら、美弥って占いとか好きじゃない?」

「それでわざわざお連れしたのですか?」

「はじめまして、美弥様。扇彩香と申します」

「そちらのお二人は?」

「友達だよ。いやぁ2人とも占いが好きで、ついてきちゃったんだ」

「左様ですか」

「茜です」

「のどかです」

「規族、ではありませんね。はぁ。おぼっちゃま、友達は選んでくださいませんと。失礼ながら、隷奴などとお付き合いするなど」

 びき、と音を立てて彩香の笑顔が硬直する。あわてた智樹がすかさずフォローを入れる。

「ま、まぁ、そう言わないで、占いしてみようよ。折角美弥の為に連れてきたんだからさ」

「まぁぼっちゃまがそこまで仰るなら、少しだけお願いしようかしら」

「かしこまりました。ではこのカードで占いしましょう」

 にっこりと笑って美弥というらしいメイドにカードを見せる彩香。

「では簡単なトランプ占いをします。こちらから好きなカードを引いてください」

「では、これで」

「そちらでよろしいのですね?そちらが、貴女の運命を変えるカードになるのです。本当によろしい?」

「運命を、かえる?」

 占いとは運命を読むことではなかったか?美弥は眉をひそめたが、大げさな売り文句だろうと思い、気にせずこれでいいわ、と答えた。

「や、やっぱり駄目だよ彩香さん!こんなのよくない!」

 突然、茜が立ちあがり、彩香にそう言って抗議し始めた。

「誰かの気持ちを操るようなこと、やっぱり駄目だよ」

「ちょっと、茜」

「茜様。私のことはさ・や・かとおよび下さい。それに、もう遅いわ。その人、カードを引いちゃってるもの」

「あ、あぁ、あぁ・・・」

「さぁカードをめくりなさい。そして発動するの。『スキル:暗黒運命論地獄編』」

「きゃあああああああ!!!」

 突然、カードから黒い光の本流が迸り、美弥に流れ込んでいく。

「や、やめて!」

「無駄よ。もう止まらないわ!隷奴を馬鹿にした報いを受けるがいいわ」

 まんま悪役のような高笑いをして彩香が赤い目で美弥を射抜くように見る。

「さぁ。美弥さん?でしたっけ?あなたの引いたカードを見せて?」

「はぁ、はぁ、カー・・・ド?」

 荒い息をつく美弥がカードを捲る。そこに書かれていたのは・・・

『忠実なる精液便所(エロメイド)』

「あ、あぐ、うう・・・」

「さぁ、美弥さん。あなたは何?」

「私は、わたしは、わたし・・・」

 痛む頭を抑える美弥。そのままわたし、わたしは?と自問を繰り返していた彼女は、やがてはっとした様に顔を上げて―――

「私、お便所です」

 と、そう言った。

「ひどい・・・」

 茜がそう言って顔をそらした。一方、当の美弥はなにやらすっきりした様子で、「なんでこんなこと忘れていたのでしょう」とぱぁっと顔を輝かせた。
 魔王たる扇彩香のスキル「暗黒運命論地獄編」。クラスチェンジを促す運命論序論が魔王化して凶悪になったそれは、同意した相手に架空の役目を強制する認識書換スキルであった。
 運命を変えるというくだりを美弥は不審に思ったならそこで拒絶するべきだったのだ。

「大変失礼致しました。私、精液便所(エロメイド)でしたわ」

「そうよね。あなたは『忠実な精液便所』よね。あなたが忠誠を誓うのは誰?」

「それは、もちろん伊藤園の家で―――」

「違うよ、美弥」

「は?」

「僕はこの茜様に忠誠を誓っている。君も茜様に従うんだ」

「し、しかし―――」

「そうだよね、『忠実な』美弥?」

「あ、あぁ、あぁ・・・」

 再びカードが鈍く光る。美弥の手の中で震えていたカードは、やがて空気に溶けるように消えた。

「そうでした。そうですわ。茜様。私茜様におつかえします」

「こんなことって・・・」

「まぁいいじゃない、茜。仕方ないし?」

 のどかがそんな茜の肩に手を回し、にこりと笑った。無邪気な笑みだった。しかしその目は赤い魔眼である。
 のどかは最早他の人間を何とも思っていないのかもしれなかった。のどかだけではない。簡単に人の運命を捻じ曲げた彩香も、平気でメイドを差し出した智樹も。

 すべては茜の為に。

「あぁ・・・」

 茜はその場にへたりこんだ。そうだ。今まで通りすぎて気がつかなかった。この3人は、魔王だ。
 人ではないんだ。
 そしてそれを使役するのは・・・。

 魔王つかいたる茜だった。

「美弥さん。悪いんだけど、ちょっと勃起しちゃったんだけど?」

「畏まりました。スカートを失礼致します」

 非常識極まりない彩香の言葉に、美弥は笑顔で一礼すると、彩香のスカートを捲り彼女の肌と同じ褐色の肉棒を取り出した。

「まぁご立派ですわ」

「ありがと。舐めてくれる?」

「承知いたしました。えろ」

 言うが早いか美弥は彩香の肉棒に舌を這わせる。竿をゆっくりと上に向かってちろちろと舐め、カリに唇を当てながら肉傘に舌を這わせる。

「あん・・・。うまいじゃない」

「お褒めに、んちゅ、あずかり、んちゅ、ちゅぱっ、あむ、んちゅ、光栄でちゅっ」

「あうんん!」

 かなりの舌技に彩香が呻く。

「私も勃起しちゃったんだけど?」

「かしこまりまし――、すごい。おちんぽこを二本もお持ちなのですね。しかもとっても長くてらっしゃいますわ。やりがいがありますわね」

 美弥はそう言うとメイド服の前のボタンをはずす。ぽろんと二つの白い乳房がこぼれだした。

「彩香様のおちんぽこはお胸で失礼します」

 そう言うと美弥は彩香のペニスを胸の谷間に挟み込んだ。両腕でぎゅっと締め付けながらのどかの二本のペニスをくわえたり扱いたり忙しい。

「あむん、んちゅ、ちゅぱっ、はむ、んちゅ・・・」

「茜様ぁ・・・」

「智樹くん」

 声をかけられたほうを茜が見ると、ぎんぎんにペニスを勃起させた智樹が、小動物のような目でつらそうに茜を見ていた。

「・・・仕方ないよね」 

「あぁ!」

 茜は智樹のペニスを口に含む。そのまま舌と唇を使ってじゅぽじゅぽ吸い上げてやる。

 (そう、仕方ない。責任は全部私にあるんだ)

「あぁ!茜様!いい!」

 いつの間にか制服のボタンがはずあれ、こぼれだした乳房を智樹が揉んでいた。乳首をこりこりと刺激されると、思わずフェラにも力が入る。

「んちゅ、ちゅぱっ、あむんちゅ、ちゅうるるるるる、んじゅるる、んちゅ」

「ああ!いい!きもちいいです!おちんぽ気持ちいいです!ああ!すごい!すごいよぉ!

「あは、んちゅ、ちゅぱっ、んちゅ、んちゅ、ちゅるううう、ちゅぱっ。はぁ、はぁ、智樹様、気持ちよさそうでございますね」

「ねぇ、美弥さん。ここ使っていい?」

「はう!!」

 のどかがそういいながらメイド服のスカートを捲くりあげ、すっかりじゅくじゅくに濡れた下着の隙間から指を差し入れた。

「しゅごっ、いい!いいです!ぶちこんでくださいませ!ぬるぬるの精液のお便所に、ザーメン様をぶち込んでくださいませ!」

「おっけー」

「ふぅん!はいって、はいってくるぅ!おまんことぉ、おしりにぃ!ぶっといおちんぽこ入ってきちゃううう!!!!!」

 後ろから肉棒を突っ込まれ、ぶしゃああああと潮を吹きながら、でかすぎる剛直を受け入れる美弥。それでも奉仕の精神は忘れず、褐色の美女のペニスをパイズリフェラするのはプロ意識の為せる技か。

「あはっ、んちゅ、つかれてっ、んちゅぱっ、つかれるぅ!お腹がぁ、ぐりぐりされるぅ!おちんぽこがぁ!おちんぽこがぁ!中でごつごつあたってるぅ!!!んちゅ、ちゅぱっ、ちゅうう、じゅるるる、ちゅぱっ、あむ、はう!!!」

「いいよ。エロメイド最高!軽く出すね。精液ちょっとだけだすね?」

「私も出すわ。そのおっきなおっぱいとエロい唇で受け止めて?ね?出す、でるわ!出る!んはぁ!!!!」

「ぷはっ、んく、んああ!きてるぅ!ぷあ、んっく、ちゅぱっ。きてるぅ!子宮にも!おしりにも!お口の中にも、うっぷ、んちゅ、じゅるるるる、ぷ はぁっ、すごいよぉ!いっぱい出されてるよぉ!精液便所だからぁ!精液便所はいっぱいだされるとうれしいのぉ!!!ああ!いくぅ!いっぱいだされて!ザー メン出されていっちゃう!うれしい!うれしいのがいっちゃうううう!!!!」

 どっぴゅうるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる!!!!!

 大量のザーメンが放出される。子宮やアナルからあふれたザーメンが噴出し、あるいは美弥の巨乳を真っ白に染める。のどかと彩香は頷き合うと、体勢を変え、のどかのペニスの一本を騎上位で美弥の秘所に突き入れる。

「あっはぁ!入ってくるぅ!!!!」

「あ、茜、きて!」

「んちゅ、うん」

 智樹のペニスをお掃除フェラしていた茜は、名残惜しそうにそれから唇を離すと、美弥に向かい合うようにしてのどかのペニスを騎乗位で飲み込んでいく。

「うん、あぁ!さいっこう!茜のおまんこさいっこう!ああ!でちゃう!いきなりでちゃうよぉ!茜の中にでちゃううう!!!」

 どっぴゅるるううるるる!

「あは!出てる!のどかのちんぽ汁でてる!もっとして?もっとしよ?したいの!おまんこしたいのぉ」

 そのまま茜は腰をグラインドさせる。すると目の前の美弥の巨乳と茜の巨乳がひしゃげてとても淫靡な光景が繰り広げられる。
 かたくしこった乳首同士がこりこりとこすれ合って音すら立てそうだった。

「いれます!いれますぅ!がまんできないのぉ!!!」

 智樹がのどかのヴァギナに巨根を突き刺す。そのまま狂ったようにピストンして精液を撒き散らす。

「じゃあ、頂きます」

 彩香が褐色の巨乳を揺らしながら智樹の極上の肛門にペニスをねじ込んだ。

「ああっ!イイ!イイ!!!!!」

 尻穴からぎゅうぎゅうと彩香の褐色ペニスをしめつける。

「んはぁ!!!ちんぽが!ちんぽしめつけれるぅ!!!!」

 彩香は巨乳を少年のすべすべの背中におしつけるようにして智樹に抱きつき、大量のザーメンを智樹の尻穴に注ぎ込む。

「でますぅ!!!お尻にザーメン注射されてぇ!精液どぴゅどぴゅしちゃううう!」

「ああ!出されてる!ダサレテるぅ!おまんこに少年ザーメンでてる!!!」

「ああ!のどか様!おちんぽこさまが!とってもすばらしいおちんぽこ様が震えてますわ!だすの?出されるのですね?私のおまんこに!この精液便所に!ザーメンたっぷりそそいでぇえ!!!!」

「んはぁ!のどか頂戴!のどかのぷりゅぷりゅした濃っ厚ザーメン頂戴!子宮に!子宮にごくごく飲ませてぇ!!」

「イク!出る!ザーメン噴出しちゃうぅぅ!」

「「「ふぅわぁぁぁぁあ!!!!」」」

 5人が快楽とともに嬌声を上げる。
 茜は拠点を手に入れた。



「その・・・聞いたよ。雄太のこと。無事だといいんだが」

「うん」

 学生街の喧騒の中、男がひとり有香に話しかけていた。気遣う様な言葉の中にかすかな下心が透けてみえる。
 有香がぺろりと愛らしい唇を舐めたことに、しかし男は気付かない。

「本当に、どうしたらいいんだろう。頼れるの、あなたくらいだわ」

「お、俺でよければ力になるよ」

「ありがとう」

 そしてあくまで自然に男に寄りかかる有香。豊かな乳房が男の胸板でひしゃげ、甘い匂いが男の鼻腔をくすぐる。

「少しお話したいな。出来たら静かなところで」

「お、おう」

 男はしどろもどろに女の手を引く。女はにこりと微笑んでついて歩く。地に落ちる影は夕焼けで長く伸び、まるで、女の身のうちの巨大な存在を現すようだった。