ケイの転生小説 - 八男って72−3
 ルークが夏休みを満喫している頃の王城。
 とある会議室では、国の中枢に携わる人間が座っていた。

「まずは、パルケニア草原についての話となる。パルケニア草原に行かせる王都警備隊の方はどうなっておる、エドガー軍務卿」

「・・・王都警備隊のほうは、2万の選抜が終わっております。同時に物資のほうも滞りなく終わっています。9月には、パルケニア草原に王都警備隊2万人を派遣いたします」

「ご苦労」

「開拓民についてはどうなっておる、農務卿」

「・・・告知し、準備が終わった者から移動しております。また古代竜によって難民になった者たちも一度スラムにて休ませた後で、開拓に向かわせるつもりです。現在のスラムの住人は大よそ7割といったところです。最も彼らも休憩と治療が済めば、パルケニア草原に向かうのでスラムの大半が廃墟になるかと思われます」

「・・・手狭となっている王都を拡張できるか」

「はい、拡張の指揮は」

「そうだな。あやつに任せるとしよう」

「承知しました」

「食料等はどうなっておる商務卿」

「商人たちに命じて、食料が配給される仕組みである」

「後は、役付の貴族家の選抜か。内務卿」

「はい、役なしの貴族家たちが動き、役職を貰おうと高位貴族に働きかけておいでです」

「選抜の方は」

「能力を見ながら採用しております。時間が多少かかるでしょうが、8月には終わる予定です」

「無主地帯の方はどうなっておる」

「現在は、調査団を編成中です。こちらは、10月になれば派遣できます」