ケイの転生小説 - 八男って63
 服選びを終えた俺達は、雑談しながらも気になるお店があったので入った。

「いらっしゃいませ」

 黒髪のおかっぱの幼女と店員が挨拶をしてくれた。

「どのようなお花をおくりましょうか?」

「花に詳しくないから選んで欲しい」

「分かりました。では、どなたにプレゼントをするお花でしょうか」

「一人は、婚約者で・・・・・・・」

 俺は、店員に贈る相手と婚約者のイメージを伝えた。

「ご予算はいかがなさいますか?」

「相場がわからないんだけど」

「そうですね。初めて婚約者の方にお送りするお花ですと銀貨10枚ぐらいが相場になります」

「予算を気にしなくてもいいから選んでほしい」

「分かりました」

 店員が多種類のお花を持って来た。

「この中から御選びください」

 なので、俺は、そのお花の中からメインとなるお花を選んだ。
 メインを選んだらサブとしての花は店員が選んでくれるそうだ。

 尚、ハクカ達は、少々席を外してもらい、花屋の所で休憩をしていた。
 合計5人分の花束を購入した。

「銀貨600枚になります」

 俺は、5人分の花束を購入すると『魔法の袋』に入れた。
 俺達は、花屋を後にして、ブラント騎士家にミリヤムさんを送り届けると花束を手渡した。

「まあ・・・私にありがとう。ルークさん」

 俺達は、ブラント騎士家を後にして、ザフト騎士家に戻り、ハクカ達に花束を手渡した。

「ありがとう、ルーク」

 ハクカが両手で花束を持ちながらお礼を言ってきた。
 ミュウ達も片手で花束を持ちながらお礼の言葉を言ってきた。
 
「一人ひとり、花が違うのね」

「俺がイメージを伝えたら、花屋がいくらか見繕ってくれてそこから選んだ」

「そういうことね」

「じゃあ、俺は、リアを送り届けるからな」

 ラングレー公爵家までリアを送り届け、花束を手渡した。

「ありがとうございます。ルーク様。たいせつにします」

 リアが両手で花束を持ちながら満面な笑みを浮かべてお礼を言ってきた。
 俺は、リアの笑顔に見惚れた。

「・・・ああ・・・じゃあ、またな」

「はい」

 俺は、リアが両手で花束を持ちながらラングレー公爵家に戻るのを見届けるとブラント騎士家まで瞬間移動した。