ケイの転生小説 - 八男って61
 ザフト騎士家の結婚式が終わり、話題は自然と
 
「ブラント騎士家の結婚式はどうなるんだ?」

「・・・モンジェラ子爵が婿を紹介なさると思いますが、難しいかとおもいます」

「どうしてですか?」

「宮中下級貴族家なので金銭の余裕がないからです。ですので今回以上に厳しい条件になるでしょう」

「厳しい条件ですか?」

 ハクカが質問していた。

「最低でも白金貨60枚以上を支払えることと仕事が出来ることが条件ですな」

「最低条件からしてかなり厳しい条件だな」

「そうですな。問題は、まともな文官の方々は、すでに婚姻済みなことですな」

「そうなると来年入ってくる文官を当てにするのが普通なのか」

「・・・ミリヤム嬢の年齢では、厳しいでしょう」

 ヘルムート王国では、20歳以上の女性の結婚は、年増や本人に問題あると思われるのである。
 勿論これが再婚であれば、何一つ問題ないのだ。

「・・・そうなると条件を下げるのか?」

「そうせざる得ませんな」

「所でエーリッヒさんの方の結婚は?」

「あそこは、ルックナー財務卿当たりが斡旋なさるでしょう」

「あれ・・・?持参金は?」

 ハクカが尋ねると

「竜殺しに確実に繋げられる縁なら安いと思い投資でしょうか」

「投資なんだ」

「ええ・・・エーリッヒ殿に持参金を寄付するのです・・・寄付ですので返済の必要性はありませんが・・・寄付した方のご要望に見合った働きが期待されるわけです」

「・・・期待はずれだと」

「その時点で見限られますね」

「厳しいわね」

「ともかく明日からの観光を楽しむといいよ」

 ローラン兄さんが話しを終わらせた。

「そうだな」