ケイの転生小説 - 八男って47−2
 夏のある日。
 ラングレー公爵家では、毎年、恒例の避暑地に行く日です。
 家族も仕事や学校が終わり次第、避暑地に行くので、とっても楽しみです。
 そうして、私は、先に避暑地に行くために王都から離れ南部に向かいました。
 出発して1週間が過ぎ、あと少しで避暑地です。
 ブライヒブルクから王都まで向かう馬車に見えてきました。
 急に空がくもりだしました。

 ヒヒィ〜ン

 お馬が騒がしいです。

「・・・あめ・・・?」

「急に天候が曇りだしましたね」

 大きな骨の竜が空から現れ、紫色の光をお口から出してきました。
 私は、習ったばかりの『魔法障壁』を展開しました。

 キーン

 と音がなり、『魔法障壁』同士がぶつかっていました。

 どうすればいいんでしょうか。

 そうすると

「・・・ぁ・・・ん・・・」

 何か温かなものが身体中にかけめぐると思わず声に出てしまいました。
 そうすると『魔法障壁』のぶつかり音がなくなっていました。
 見てみると私の『魔法障壁』のようですが、別の方の『魔法障壁』が混じりあっているのが分かります。
 
 キーン

 紫色のブレスがぶつかり、思わず目をつむってしまいました。
 温かさが身体中に駆け巡るのが続いていきます。
 そうしていると

「・・・ハァハァ・・・」

「リア様・・・大丈夫ですか」

「・・・はい」

 私の侍女のマリアが心配そうに見ていました。
 温かな感じがなくなっています。

「魔物ですね」

「・・・え・・・」

 護衛の騎士や冒険者の皆さんが魔物が戦っています。
 そうして、しばし魔物たちと騎士や冒険者の皆さんたちが戦っていますが、徐々に押されています。
 戦いは続き、怪我をしている人たちが増えてきています。

「・・・・わたしが・・・いきます」

「リア様」

「治癒ぐらいはできます」

 外に出ようとしたときに空から光の矢が魔物たちに突き刺さっていきました。
 あっという間に魔物たちが駆逐されました。
 空から降りてきたのは一人の男の人です。

 あの人が魔物を倒したようです。

 すごい。

 私は外に出て、お礼を言うことにしました。