ケイの転生小説 - 八男って39
 園遊会が無事に終わった翌日。
 リッドは、エルと新しい剣を見に行き、ハクカは、フィーネと一緒に遊ぶそうだ。
 俺もブライヒブルクを散歩することにした。

「・・・ハッ・・・ハッ・・・」

 道中、広場で汗を流しながら訓練に励んでいるミュウを見かけた。

「ミュウ」

「ルーク」

「訓練をしていたのか?」

「うん・・・ルークは、聖魔法使える」

「聖光とかなら使えるぞ」

「・・・聖光か」

「ミュウは、聖特化なのか?」

「うん、そうみたい。所でハクカはどうしたの?」

「友達に連れて行かれた」

「・・・・ねえ、ルーク、せっかくだから、魔法について教えて」

「基礎ぐらいなら教えれるけど・・・・見たところ、誰かに習っているだろう」

「うん・・・お姉ちゃんに教わったんだけど、お姉ちゃん、聖は使えないから」

「それは、基礎しか教えることができないな」

「それで、どうかな。今ならお昼ご飯ぐらいなら奢るよ」

「わかった・・・教えるよ」

 俺は、最初に『器合わせ』を提案した。
 聖の魔法は、何気に高威力のものが多いけど、その分魔力を使うのだ。
 ミュウがオズオズと手を握ってきた。
 俺は、ミュウに魔力を流した。

「・・・んっ・・・ぁ・・・・・っ・・・ぁぁ・・・・っ」

 魔力を流すうちに、ミュウから時折熱を帯びた吐息が混じる。

 10分後

「・・・ハァハァハァ」

「大丈夫か」

 器合わせを終えるとミュウが倒れ掛かったので、慌てて抱きとめる。

「・・・うん」

 熱帯びた声にドキリとする。
 動けるようになるまでミュウを支えると

「もう大丈夫」

「そうか」

 20分後

 動けるようになったミュウ。

「今のミュウの魔力は、俺とハクカと同じぐらいだ。今日は、魔法の訓練はなしだぞ」

「は〜い・・・じゃあ」

 俺は、ミュウと剣の訓練することになった。

 キーン カス ガン キーン

 俺が剣を振るうたびにミュウが剣で防御をする。
 ミュウが攻撃するたびに剣でミュウの攻撃を逸らしていく。

「・・・ハァハァハァ」

 汗が滴り落ちるミュウ。
 俺も少し熱くなってきた。
 お互いに決定打にかけていた。
 ハクカが帰って来た頃に、俺達は、訓練を終えた。

「ミュウちゃん」

「ハクカ」

「今日の練習は切り上げるか」

「じゃあ、またね」

「ああ」

 俺はミュウの修練に付き合うようになり、次第に彼女と仲良くなっていった。