ケイの転生小説 - 自分が異世界転移19
 集落にいる全てのゴブリンを掃討した僕たちは、光お姉ちゃんたちがいる場所に向かうことにした。
 ゴブリン掃討した時に『魂喰らい』が発動したことに驚いたが、集落の中央部から少し外れたところに二人分の白骨体があった。
 殺されたゴブリンたちが光の粒子となり、僕たちの元へ集まり吸収された。
 ゴブリンたちは次々と消えていくのだが、化け物の死体だけは今だにその巨体を大地に投げ出している。強い敵ほど消えるまでに時間が掛かるのだろうか。実は死んだ振りをしているだけで生きているという展開は――ない。

「秋・・・・お疲れ」

「お疲れ」

 流石の春矢も疲れているようで、腰を落し胡坐を組んでいる。
 大きく息を吐き、全身の力が抜けたようで体が左右に揺れている。見ているだけで疲労の度合いが伝わってくる。

『魂喰らいが発動しました。スキルポイントとスキルを獲得します。魂を死を司る神に献上します』

 しばらくすると、問題なく歩けるようにはなった。
 僕も春矢も立ち上がる。

「秋とはこれから何度も会いそうだね。ちゃんと生き残ってよ……あと、他の転移者には気を付けて」

 そう言い残すと春矢は、出入口に向かっていった。3人の美女が春矢のほうに向かって行った。

「・・・どうするのお姉さんは?」

 僕は、紺色のジャージを着ている少女に話しかけた。

「僕と光お姉ちゃんとパーティを組むか。春矢とパーティを組むのか。それとも一人で行動する」

 少女は春矢に向かっていった3人の美女を見た後、僕と光お姉ちゃんを見た。

「あの、私、スキル、役立たずで、足を引っ張ります! 確実に足引っ張ります!」

「うーん。僕は気にしないけど」

「・・・私も良いわよ」

「ありがとうございます」

「とりあえず集落を見て回ろうか」

「・・・ええ」

 光おねえちゃんとお姉さんと集落を回り、防寒具や敷物として使えそうな獣の皮を掻き集めておくと、3人の美女が、来た。

「あの・・・・できればパーティを組みたいのですが・・・」

 一人の美女がこういってきた。どうやら春矢に拒否されたためこちらにパーティ申請してきたようだ。

「・・・ごめん、無理」

 さすがにあの洞穴に6人もの人間が寝れる筈もないのだ。せめてこの3人の美女たちが僕並みの大きさなら何とかなっていたかもしれないのだ。僕の拒否に顔色を変える3人の美女だが、どう見てもいやな予感しかしないのだ。すると一人の青年がゴブリンの集落に到着した。僕たちは、事情を説明すると

「それなら、俺とパーティを組もうか」

 この言葉で全員顔を見合わせ、それぞれ答えを出した。
 ぼくたちは、ゴブリンの集落を後にした。



 小川に到着すると、体の汚れを洗い流した。光おねえちゃんも僕の後から身体の汚れを洗い流していた。
 僕と光おねえちゃんは、毛布にくるまれながら洋服が乾くのを待っていた。
 一晩を過ごした寝床へ帰宅すると周囲に何もいないことを確認して、手持ちの荷物を寝床の奥に置いておく。何枚か獣の毛皮を出し、岩床に重ねて敷く。
 光おねえちゃんは、料理を作り、僕は外に出た。

 ゴブリンの集落から盗んできた何本もの丸太を取り出し、等間隔で扇状に配置する。こうやって簡単に運べたのもアイテムボックスのおかげだな。
 この丸太は両端の先が尖っていて、集落を囲んでいた塀の予備で置かれていた物だと思われる。それを拝借してきた。
 植物の蔓を丸太の杭の間に通し、簡易の塀とする。

 大岩の前には半円状の空き地、そして丸太と植物の塀がある。
 辺りから明るさが失われようとしている。そろそろ、日が落ちる時間のようだ。

「今の内にやっておくか」

 ゴブリンの集落から奪ってきたのは毛皮や丸太だけではない。溜めこんでいた魔石や枯れ枝も大量に貰ってきている。魔石とは、魔物討伐時に落ちているあの宝石のことを言うみたいだ。お兄さんがアイテムボックスのお礼に教えてくれた。
 赤い色の魔石同士をぶつけると石から火が出てきた。その火を枯れ枝のところに落ちると瞬く間に枯れ枝が燃える。

「ご飯よ」

 光おねえちゃんの言葉で、僕と光おねえちゃんはご飯を外で食べることにした。
 昼食抜きの強行軍だったから割とおなかすいているよな。
 ご飯を食べ終わると生徒手帳を取り出し、レベルの確認を行うことにした。



 姓名 狭間 秋
 性別 男
 年齢 10
 身長 140
 レベル18
 スキルポイント 18P
 残りポイント 21130P

 筋力 (10)40
 頑強 (10)40
 素早さ(12)48
 器用 (10)40
 柔軟 (15)60
 体力 ( 8)32
 知力 (10)40
 精神力(12)48
 運  ( 5)20

『筋力』4『頑強』4『素早さ』4『器用』4『柔軟』4『体力』4『知力』4『精神力』4『運』4

『ヒトミ』4『未来視』3『千里眼』3
『剣術』4『双剣術』3『槍術』3
『怪力』3『瞬足』3
『気』5
『回復力』4
『第6感』4
『消費軽減』4
『精密』3
『錬金術』1『鍛冶』3
『魂喰らい』2『神の手』1

『説明』2

『鋼鉄の剣』
『飲食料1週間分』
『アイテムボックス』4
『傷薬』4
『錬金基本セット』『採掘セット』『鍛冶セット』
『大きな毛布』

 光おねえちゃんもレベルが上がったそうだ。



 姓名 新宮 光
 性別 女
 年齢 16
 身長 155
 レベル13
 スキルポイント 24P
 残りポイント 900P

 筋力 ( 7) 7
 頑強 ( 5) 5
 素早さ( 6) 6
 器用 (15)15
 柔軟 (15)15
 体力 ( 8) 8
 知力 (11)11
 精神力(12)12
 運  ( 8) 8

『筋力』1『頑強』1『素早さ』1『器用』1『柔軟』1『体力』1『知力』1『精神力』1『運』1

『説明』1

『魔力』3『魔力変換』3
『風属性魔法』3
『料理』1『裁縫』1
『交渉』1
『共通語(会話)』1『共通語(読み書き)』1

『アイテムボックス』
『調理器具一式』
『小麦粉100キロ』『食料飲料水一週間分』


 僕たちは、ポイントを割り振ることにした。


 姓名 狭間 秋
 性別 男
 年齢 10
 身長 140
 レベル18
 スキルポイント 0P
 残りポイント 1750P

 筋力 (15)75
 頑強 (15)75
 素早さ(13)65
 器用 (10)50
 柔軟 (15)75
 体力 (10)50
 知力 (10)50
 精神力(12)60
 運  (10)50

『筋力』5『頑強』5『素早さ』5『器用』5『柔軟』5『体力』5『知力』5『精神力』5『運』5

『ヒトミ』4『未来視』3『千里眼』3
『剣術』5『双剣術』4『槍術』3
『怪力』4『瞬足』4
『気』5
『回復力』4
『第6感』4
『消費軽減』4
『精密』3
『錬金術』1『鍛冶』3
『魂喰らい』2『神の手』1

『説明』2

『鋼鉄の剣』
『飲食料1週間分』
『アイテムボックス』2
『傷薬』4
『錬金基本セット』『採掘セット』『鍛冶セット』
『大きな毛布』



 姓名 新宮 光
 性別 女
 年齢 16
 身長 155
 レベル13
 スキルポイント 0P
 残りポイント 540P

 筋力 (10)10
 頑強 (10)10
 素早さ(10)10
 器用 (15)15
 柔軟 (15)15
 体力 (10)30
 知力 (15)45
 精神力(12)36
 運  (14)42

『筋力』1『頑強』1『素早さ』1『器用』1『柔軟』1『体力』3『知力』3『精神力』3『運』3

『説明』1

『魔力』3『魔力変換』3
『風属性魔法』3
『料理』3『裁縫』3
『交渉』1
『共通語(会話)』1『共通語(読み書き)』1

『アイテムボックス』
『調理器具一式』
『小麦粉100キロ』『食料飲料水一週間分』


「あんまり極端に強くなった感じがしない」

 ポイントを振り分けたら、寝ることにした。