かなり長い時間、白い部屋で考え込んでいたけれど、やはりあの部屋にいた時間は現実では一瞬だったようだ。
もとの森に戻った瞬間、ぼくは、残りのオーク2匹を槍で刺し殺す。
そしてひどい疲労で、膝をついた。
「・・・え・・・ぁ・・・」
少女が驚いた声を上げていた。
見てみると穴の中に落ちそうになっていた。
あわてて、少女の手を握り、引っ張り、僕は少女と一緒に倒れこんだ。
ボクは、地面に仰向けになり、少女は、僕の体に倒れこんだ。
少女の柔らかな胸が僕を刺激するのだが、疲れているため、それどころでない。だが、肉棒は容赦なく少女に反応していた。
少し休憩をすることにした。
濃厚な森の臭いが鼻を突いた。
落ち葉が腐って雨に濡れ、虫や鳥の糞尿と入り混じったような、あの臭いだ。
その独特の臭気と少女から漂う甘い金木犀の匂いを嗅いでいるうちに、気分が落ちついてくる。
「あの」
僕の息が整うのを待っていたかのように少女が声をかけてきた。
「・・・うん・・・・」
「わたしは中等部2年生の羽藤 白花です。羽織袴の羽に藤の花の藤で羽藤で、白と花でハクカです」
「羽藤さん」
「ハクカでいいです」
「わかった。ハクカ」
「はい」
「僕は中等部2年生の狭間 秋。僕のことも秋でいい」
「秋君。助けてくれて、ありがとう」
「・・・気にしなくていい」
「ええと……あのね。秋君は、どうして手とか足が光っているのかな」
「これは……」
ぼくは、順序立てて説明した。
「わたしも、中等部から逃げてきたの。あの怪物……オーク?から、オークがたくさん襲ってきて、みんなバラバラに逃げて……」
なるほど、とぼくはうなずいた。
「僕と一緒か・・・それで、ハクカは戦う気ある?」
「オークを倒すんだよね?」
ハクカが不安そうに聞き返してきた。
「そうなる。ただオークを倒しづらいならスキルの中には、治療魔法などがあるからそちらを習得してもいい」
「・・・・私は・・・・・・・・・やります、秋君」
「わかった」
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