僕たちは、校舎を目指していた。
ユリコとシオネがゴースト・ランタンを使っているので懐中電灯いらずであった。
3階の校舎に取り残されていたのはわずか3人であった。
僕の剣でオークたちは、難なく倒されていた。
「ん、楽チン」
ミアがアキにお姫様抱っこされながらもつぶやいていた。
育芸館に戻る。
「ところで、和弘たちは」
「戻ってきてないわ」
「タマキも?」
「ええ」
「あの三人が行くとしたら高等部か」
「そうね。高等部に偵察に行く必要性があるわね。できればミアちゃんの腕がどこにあるか調べたいわね」
志木さんもいう。
僕たちは、高等部に偵察する組と育芸館に防衛する組とで分かれた。
現在の時刻は、
「7時30分か」
「はい」
「ん、楽チン」
偵察組は、僕、長月さん、ミア、アカネの4人であった。ミアは、僕にお姫様抱っこされながら進んでいた。
長月さんもミアも高等部に行ったことがあるという点で採用されたのである。それに風魔法ランク2のサイレント・フィールドなど偵察に有用な魔法を使えるのがミア一人であったのである。
防衛組は、志木さんがまとめているはずだ。
次