「・・・・んんっ・・・・・・ハァハァハァ・・・・あんっ・・・・・」
ボクが目を覚ましたのは、夜明け前であった。奇しくも、ハクカが秋の手で、軽く絶頂しながらも、快楽に翻弄され身体が再び絶頂しようとしたときであった。
「・・・・?」
手に伝わる柔らかさと温かさに疑問を覚え、手のほうを見ると、茶髪が見えた。
茶髪・・・?
ムニャムニャ
と柔らかなものを揉んでいく。
「・・・・ハクカ?」
「・・・・ゃぁぁ〜〜〜〜〜〜っ」
甘いあえぎ声が響く。
その声に驚き、ハクカを見ると、息を荒げていた。
見てみると、両手でハクカの胸に触れていた。
「・・・あ・・・・」
僕は、顔を赤くし手をハクカからどけた。
しばし、ハクカの息が整うのを待つ。ハクカから事情を聞くことにした。
「・・・・・ごめん?」
疑問が残るが、ハクカに謝る。
「・・・ううん・・・そのわたしも・・・・」
お互い、緊張しながらも謝る。
少しすると空腹であることを悟り、朝食を食べた。
「予定通り、校舎に向かう」
「・・・・うん」
ハクカが頷く。
ハクカが歩きづらそうに僕から数歩離れた後ろを歩く。一度、僕の隣で歩くことを進めたが断られた。お互い気まずそうに緊張しながら山道を進んでいく。
そして、
「・・・え・・・・」
ハクカの声に振り向くと、山道から足を滑らせ、落ちていた。とっさにハクカの手をつかみ、体勢を入れ替え、衝撃に供える。
ドサッ
「・・・・ぐっ」
自分を下敷きにして、ハクカをかばった。
「・・・アキ君・・・・ヒール」
慌てふためく、ハクカが治療魔法を唱える。
治療魔法ランク1の魔法で傷を治す効果がある。
「ヒール・・・・ヒール・・・・ヒール」
ハクカの手から出る暖かな光が痛みを消していった。
「もう大丈夫だ」
「・・・ごめんなさい」
「怪我は?」
「・・・ないよ・・・・助けてくれて・・・・ありがとう」
ハクカの答えにほっとする。
「怪我がないならそれでいい」
しばらく、お互い、休憩を取る。
二人から漂う緊張感と気まずさはなくなっていたのであった。
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