ボクは、ハクカを下ろそうとしたが、
「・・・・ごめんね」
非常に申し訳なさそうな顔をするハクカ。
あの咆哮で、腰を抜かして立てないそうだ。
「サモン・クロース」
大きな布を召還し、地面に敷いた。
召還魔法ランク2である。
大きな布の上からハクカを下ろし座らせる。
「しばらく、休憩だな」
「・・・うん・・・・」
休憩し、女子寮以外を目指すことにした。
現在は午後4時20分であった。
「・・・ねえ、こっちでいいの」
「たぶん」
あの青銅色のオークを相手に逃げたので、現在位置がわからないのである。
カラスで偵察しようにも、カラスが数分後には殺されるため、偵察が行えないのである。
カラスが殺された場所を避けながら、建物を目指す。
途中、3匹程度のオークのグループに遭遇したのだが
「サモン・グレイウルフ」
体長1m50cmの澄んだ青い目をしている灰色の狼を6匹ほど召還した。
召還魔法ランク3である。
グレイウルフは、一撃でオークののどをつめで切り裂き、消滅させた。
どうやらオーク程度ならグレイウルフのほうが強いようだ。
そのまま、当てのないまま歩いているうちに日が暮れた。
ボクとハクカのレベルも上がっていた。
アキ:レベル9 剣術1→2/付与魔法2→3/召喚魔法4/肉体1 スキルポイント5→0
ハクカ:レベル7 治療魔法4 スキルポイント5
「・・・・ハァハァハァ・・・・」
ハクカは、疲れたらしく布の上に腰を下ろし、息を乱していた。
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