ケイの転生小説

「魔導飛行船を襲った骨竜は、２人の英雄によって討伐されました」

「・・・・そうか。ご苦労だった。点検をした後で、英雄を王都までつれてきて欲しい」

「分かりました」

　王都の空港にて、空軍司令官が古代骨竜の危機が遠ざかったことに安堵のため息をついた。
　そして、急ぎ王城に向かうのであったが、王都では、骨竜の脅威から逃れるべく市民達が避難を開始しており、王城に到着するのに４時間ほどかかったのであった。
　


　コンコン

「入れ」

「ハッ」

　空軍司令官が王城の会議室に入る。

「何用だ」

　金髪の中年の男が問いかけた。

「骨竜ですが討伐されました」

「なに・・・」

　この報告に会議室にいた全員が驚きの声を上げた。
　骨竜を討伐するために南部では、数十名規模の中級魔法使いや上級魔法使いが戦いを挑んだが、上級魔法使い数十名が全滅し、辛うじて生き残った数人の中級魔法使いがブライヒレーダー辺境伯に事態を伝えたのだ。ブライヒレーダー辺境伯によって即座に数十名の魔法使い達の全滅が王宮に伝えられたのだ。

　この情報を伝えられた中央の上層部は、暗雲が漂っていたのだ。
　空軍司令官が情報を伝えると会議室の面々は安堵の表情を浮かべた。

「市民達に状況を伝えて、避難を解除する」

「ハッ」

　陛下の言葉で、急ぎ数人の幹部が王都の市民に骨竜討伐成功の旨が伝えられたのだ。
　市民たちは、歓声をあげていた。

「さて、英雄達には、功績を称えて爵位と栄誉を授けることとする」

　陛下の言葉にざわめく一同だが、爵位と栄誉は当然なのである。

「後は、骨竜の素材の買取だが、ルックナー財務卿よ」

「・・・王国で買取ですな」

「うむ・・・頼むぞ・・・アーカート神聖帝国にくれてやるわけに行かぬしな」

「はい」



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