ケイの転生小説

　骨竜が大きな町を壊滅させ、魔物たちが村や小さな町を破壊しつつ、北に進行している最中の王都では

「大変・・・です」

「そこでとまれ」

　執務室で、決裁に励んでいた美中年の男性は、扉の前が騒がしいことに気がついた。

「ワーレイ」

「ハッ」

　執務室の前の部屋で待機していた金髪の美青年が美中年に一礼をすると状況を確認するために扉を開けた。
　その数分後にワーレイが執務室に入った。

「陛下、緊急事態です」

「つれてまいれ」

「はい」

　ワーレイが騒いでいた男を執務室の中に入れた。
　男を見てみると空軍のようだ。

「どうした？」

「ほ・・・ほねりゅ・・・りゅう・・・が」

　陛下が問いかけると男が慌てながら意味不明な言葉を話す。

「・・・陛下、よろしいでしょうか？」

　１人の男が執務室の前に来ていた。
　空軍の司令官である。

「・・・同じ用件か？」

「はい、状況を知っていたので詳しく話せると思い先行させたのですが」

「そうか。では、詳しく話せ」

「はい」

　陛下に報告に来た空軍の部下を下がらせ、空軍の司令官が報告をした。

「リーグ大山脈方面から突如巨大な骨竜が現れ、王都方面に侵攻中です。途中にあった大きな町や領都をブレス一発で町や領都が壊滅したそうです。また骨竜に合わせるかのように魔物たちが農村や小さな町を襲い、壊滅させたとの話です。生き残った村人達がブライヒレーダー辺境伯の軍に報告し、緊急事態に気がついたブライヒレーダー辺境伯が救助活動を行なっております」

「・・・巨大な骨竜か。どのくらいの大きさだ」

「大よそ１００ｍほどになります」

「・・・古代竜か」

「古代竜でございますか？あの・・・伝説のですか」

「うむ・・・迎え撃つしかないか」

「相手は、アンデット・・・・可能でしょうか？」

「やらねば、ヘルムート王国は、滅びる・・・急ぎ聖光の使える魔法使いを集めよ」

「承知しました」

　空軍司令官が執務室を後にするとエドガー軍務卿や己の信頼する筆頭魔導師を緊急召集するのであった。



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