別働隊が思ったよりも遠い位置にいて、一日と少しの猶予が与えられたのは、かなり大きかった。この貴重な時間を僕たちは一瞬たりとも無駄にするわけにはいかない。
あの後、捕まえたオークとの話し合いは滞りなく進み、貴重な情報が幾つか手に入った。
まず、島の東側はこのオークたちが治めているということだ。
圧倒的な数に団結力。そして、この島の住人の中では知能が高い種族。身体能力も決して弱い部類ではない。そんなオークたちはこの島で勢力を伸ばしているそうだ。
生まれも育ちもこの島のオークたちは、東部から西へは決して近づかないことを厳しく定めているそうだ。僕がヘルハウンドと戦った場所は島の西ではなく、中央部にすら到達していない。
それだけの知能があるのであれば、交渉が成立するかと淡い期待を抱いたのだが。オーク曰く、
『毛のない猿と何故、交渉をしなければならない! 貴様らが全ての財産とそこのメスを差し出すのなら、男のみは生かしてやろう』
とのことだ。交渉決裂どころか、会話すらまともにする気がない。
規模は分からないが島で育ち島しかしらないオークたちにとって、自分たちより弱い存在は貢がせるか滅ぼす。強そうな相手には近寄らない。そういう考えが定着している。
そして、僕たち人間は強そうな相手には見えないので蹂躙する対象とのことだ。
「敵兵、北東距離5キロ。その数……たぶん124だ。ただ、オークの上位種であるハイオークが更に十数体いるのは覚悟しておいてくれ」
あのオークから聞きだした情報なのだが嘘偽りはない。
『各自配置につきました。まだもう少し時間が掛かると思いますので、各自チェックをよろしくお願いします』
サクラさんの言葉に武装などを確認していく。特に問題ないと返信した。
『全員から返事がありました。問題ありません』
「最終確認をしておくよ。危なくなったら住居側の塀にある隠し扉から即行で逃げること。その際に俺が時間を稼ぐから躊躇わず振り向かず真っ直ぐ逃げる。いいね」
ゴブリンの集落は西南北が森に面し、東面に崖がある。斜度が70度はありそうな崖なので、飛行能力でもない限り崖下から敵が登ってくることは、まずない。
非常時には崖に採集してきた植物の蔦を垂らし、逃げる手はずになっている。
少しすると桜さんから連絡があり、全員に敵が目前まで迫っていることを伝えてきた。
門まであと100メートルの位置に群れの先頭がいるそうだ。
今、天気は曇り。
時間は手元の腕時計で5時。この異世界では、少しずつ太陽が沈み始める時刻。冬場の日本と同じ感覚だろう。
丁度いい時間帯だ。オークは夜目が利かないらしいから、罠にはめるにはもってこいだ。
オークの先頭が入り口を抜けた。
集落のど真ん中の空き地には魚や果物を大量に積んでおいた。わかりやすいように大量の薪に火をつけ目印も置いた。
捕まえたオークがゴブリンは毎回貢物をこうしていると聞いておいた。
ゴブリンたちが寝ているように見せかける為に、ジェネラルが暴れた際に壊れた骨組みだけの粗末な小屋も、ある程度だが再現している。小屋の下には適度な長さに切断した丸太を配置し、毛皮を掛けている。この明るさならゴブリンが寝ているように見える……と思いたい。
オークは集落の中を見回すとさほど気にした様子もなく貢物へと躊躇いもなく進んでいく。
部隊全員が集落の中に入ったのを確認できた。
半分以上が貢物へと群がり、鎧を身に着けず軽装な連中が、背中に担いだ大きなずた袋に詰め込んでいる。ハイオークと鎧を着た何名かのオークは貢物の果物類に噛り付いている。
魔法使いっぽいハイオークは貢物には近寄らず、オークの兵士に何か指示を出しているようだ。
『罠が起動したら門を閉めてください』
サクラさんの声が届いたので、蓬莱さんとともに息を潜める。といっても僕の役目は、蓬莱さんの護衛である。
「ブヒュウウウウアアアア!」
何かが崩れる音とオークの叫び声が混ざり合い、夜の静けさに包まれていた集落に轟音が鳴り響く。
貢物が置いてあった一帯の足元が崩れ、半径20メートルの範囲が完全に陥没している。
その深さは5メートル程度だが、穴の底には先端を凶悪に尖らせた木製の杭がずらりと並んでいる。
穴に落ちたオークの大半が杭の餌食となっている筈だ。
この仕掛けは単純なもので、ただの大きな落とし穴だ。ただし、穴が崩れないように板を組み合わせて置き、少々の重量では壊れないようにしていた。
『いきます!』
住居である小屋に隠れていた桜さんから火矢とモナリナの火球が穴の中へと放り込まれた。
穴の底には良く燃えそうな枯葉や枯れ木が敷き詰められている。食用油でもその上に撒こうかと思ったのだが、食用油は沸点が高いらしく少々の火では燃えないそうだ。
三国志とかでよく見られる火計とかは、きっと可燃性の高い油を使用していたのだろう。
ただ、モナリナの火球は威力、火力共に尋常ではないのでそれだけで充分なのだが。
『私の火矢いらないような……』
桜さんの呟きが直接心に響いたが聞かなかったことにしよう。
穴に落ちた仲間の断末魔を聞き、自分たちが罠にはめられたことにようやく気付いたオークたちが一斉に集落から逃げ出そうとするが、既に門扉は閉められている。
外からかんぬきをしているので、幾らオークとはいえそう簡単には壊せない。
「それに――」
門に群がるオークたちの一団の姿が消えた。門の手前にも落とし穴を完備していたのだ。
前方のハイオークと兵士たちは穴に落とされ、逃げ場のない地獄絵図と化している。
門に密集していた兵士たちも同様に落とし穴の餌食となった。
これだけの規模の落とし穴をゴルホ一人で殆どを掘ってくれた。かなり魔力を消費したようで、作業の途中で気を失ってしまったが、ここまで立派な穴ができたのは間違いなくゴルホのおかげだ。
ちなみに残った土は『土魔法』でさっさと掘った。
「残りは魔法使いっぽいのと残りのオークか」
ここまでは順調すぎるぐらいだ。この攻防だけで相手の7割近くを排除できた。残りの杖を持ったハイオークが4、鎧を着たオークが30ちょい。
前も後ろも封じられたオークたちが取れる手段は左右へ逃げるか留まること。
だが、この状況で逃げ出さない図太い神経がオークたちにあるのか。答えはNOだ。
「ブヒュルルルグルウウゥゥオゥ!」
何かを叫びながら、取り乱した兵士たちが左右へと走るが、途中何かに躓き地面に倒れ伏す。足元に張っておいた糸に引っかかったのだろう。
倒れた場所にも糸を張ってあるので、鎧で覆われていない顔や手に無数の傷が付いている。
何とか立ち上がろうともがいていると更に傷が増え、それでも何とか体勢を整えたオークに、幾つもの布袋が投擲される。
それをくらったオークたちは体が滑って上手く立ち上がれないようで、その場で何度も転倒している。サラダ油を全身に浴びてかてかと光るオークは、かなり不気味なものがある。
そんな彼らに追い打ちとしてまたも布袋が投げつけられた。
「ブシュルッ! ブエシュルゥ!」
ぶつかり解けた布袋の口から大量に流れ出したコショウが、オークの巨大な鼻孔と目に潜り込み、くしゃみと涙を誘発している。
これも全て蓬莱さんが所有していた『調味料一式』のおかげだ。この一式驚いたことに、こちらが想定していた量を遥かに上回っていて、油はドラム缶一個分。コショウは大きめのバケツ二杯分はあった。
蔦につながった一本目の丸太が三体のオークを再起不能にしたようだ。
同じ仕組みの罠をあと五本用意していたので、次々とオークたちが吹き飛ばされている。
それでも、何とか生き残ったオークと魔法使い風のハイオークだが、オークの肉体的特徴である大きな鼻と目に入り込んだコショウがかなり厄介なようで、目をこすり鼻水を垂れ流した状態で、哀れな姿になっている。
魔法使い風ハイオークが3、オークが残り11か。
「桜さん、残りを殲滅するよ!」
『うおおおっ、コショウ玉を喰らえっ! あ、はい、伝えます!』
穴に落ちたオークにダメ押しとばかりにコショウ玉を投げつけていた桜さんが、全員に最後の指示を伝える。
「ブルフォォォ!」
土屋さんの近くまで忍び寄っていた槍を持ったオークが土屋さんに穂先を突き出そうとしている。
土屋さんは、ばら撒いた油に足を取られバランスが崩れてしまった。
モナリサが水の弾丸を浮かべていた。
そしてその水の弾丸を土屋さんに迫るオークの体にぶつけ吹き飛ばす。
「ブギュルイイイイイッ!」
側面から水の連弾を喰らったオークだったが、大した威力ではなかったようで体を揺らした程度だったのだが、何を思ったのか槍を放り出し全身を掻いている。
特に糸で傷つけられた細い傷跡に手を当てて、悲鳴を上げていた。
水弾が飛んできた場所に目をやると、そこには水の弾丸を無数に宙に浮かせているモナリサと足元の大きな壺から白い粉を取り出し、水の弾丸に流し込んでいる桜さんの姿があった。
「塩か」
モナリサの水属性魔法の弾丸に塩を混ぜることにより、塩分を含んだ水弾は相手にぶつかり弾け、糸により裂傷を負ったオークの傷口に塩が入り込んだのか。
そりゃ、痛いよな。
もはや戦闘に集中できる状態ではないオークの残りを、遠距離からの魔法と矢。
そして、土屋が糸で動きを封じ、僕と刹那と蓬莱さんが倒していくという一方的な殺戮が続けられるが、数分後には抵抗するオークがいなくなり、この戦いの幕が下りた。
次
あの後、捕まえたオークとの話し合いは滞りなく進み、貴重な情報が幾つか手に入った。
まず、島の東側はこのオークたちが治めているということだ。
圧倒的な数に団結力。そして、この島の住人の中では知能が高い種族。身体能力も決して弱い部類ではない。そんなオークたちはこの島で勢力を伸ばしているそうだ。
生まれも育ちもこの島のオークたちは、東部から西へは決して近づかないことを厳しく定めているそうだ。僕がヘルハウンドと戦った場所は島の西ではなく、中央部にすら到達していない。
それだけの知能があるのであれば、交渉が成立するかと淡い期待を抱いたのだが。オーク曰く、
『毛のない猿と何故、交渉をしなければならない! 貴様らが全ての財産とそこのメスを差し出すのなら、男のみは生かしてやろう』
とのことだ。交渉決裂どころか、会話すらまともにする気がない。
規模は分からないが島で育ち島しかしらないオークたちにとって、自分たちより弱い存在は貢がせるか滅ぼす。強そうな相手には近寄らない。そういう考えが定着している。
そして、僕たち人間は強そうな相手には見えないので蹂躙する対象とのことだ。
「敵兵、北東距離5キロ。その数……たぶん124だ。ただ、オークの上位種であるハイオークが更に十数体いるのは覚悟しておいてくれ」
あのオークから聞きだした情報なのだが嘘偽りはない。
『各自配置につきました。まだもう少し時間が掛かると思いますので、各自チェックをよろしくお願いします』
サクラさんの言葉に武装などを確認していく。特に問題ないと返信した。
『全員から返事がありました。問題ありません』
「最終確認をしておくよ。危なくなったら住居側の塀にある隠し扉から即行で逃げること。その際に俺が時間を稼ぐから躊躇わず振り向かず真っ直ぐ逃げる。いいね」
ゴブリンの集落は西南北が森に面し、東面に崖がある。斜度が70度はありそうな崖なので、飛行能力でもない限り崖下から敵が登ってくることは、まずない。
非常時には崖に採集してきた植物の蔦を垂らし、逃げる手はずになっている。
少しすると桜さんから連絡があり、全員に敵が目前まで迫っていることを伝えてきた。
門まであと100メートルの位置に群れの先頭がいるそうだ。
今、天気は曇り。
時間は手元の腕時計で5時。この異世界では、少しずつ太陽が沈み始める時刻。冬場の日本と同じ感覚だろう。
丁度いい時間帯だ。オークは夜目が利かないらしいから、罠にはめるにはもってこいだ。
オークの先頭が入り口を抜けた。
集落のど真ん中の空き地には魚や果物を大量に積んでおいた。わかりやすいように大量の薪に火をつけ目印も置いた。
捕まえたオークがゴブリンは毎回貢物をこうしていると聞いておいた。
ゴブリンたちが寝ているように見せかける為に、ジェネラルが暴れた際に壊れた骨組みだけの粗末な小屋も、ある程度だが再現している。小屋の下には適度な長さに切断した丸太を配置し、毛皮を掛けている。この明るさならゴブリンが寝ているように見える……と思いたい。
オークは集落の中を見回すとさほど気にした様子もなく貢物へと躊躇いもなく進んでいく。
部隊全員が集落の中に入ったのを確認できた。
半分以上が貢物へと群がり、鎧を身に着けず軽装な連中が、背中に担いだ大きなずた袋に詰め込んでいる。ハイオークと鎧を着た何名かのオークは貢物の果物類に噛り付いている。
魔法使いっぽいハイオークは貢物には近寄らず、オークの兵士に何か指示を出しているようだ。
『罠が起動したら門を閉めてください』
サクラさんの声が届いたので、蓬莱さんとともに息を潜める。といっても僕の役目は、蓬莱さんの護衛である。
「ブヒュウウウウアアアア!」
何かが崩れる音とオークの叫び声が混ざり合い、夜の静けさに包まれていた集落に轟音が鳴り響く。
貢物が置いてあった一帯の足元が崩れ、半径20メートルの範囲が完全に陥没している。
その深さは5メートル程度だが、穴の底には先端を凶悪に尖らせた木製の杭がずらりと並んでいる。
穴に落ちたオークの大半が杭の餌食となっている筈だ。
この仕掛けは単純なもので、ただの大きな落とし穴だ。ただし、穴が崩れないように板を組み合わせて置き、少々の重量では壊れないようにしていた。
『いきます!』
住居である小屋に隠れていた桜さんから火矢とモナリナの火球が穴の中へと放り込まれた。
穴の底には良く燃えそうな枯葉や枯れ木が敷き詰められている。食用油でもその上に撒こうかと思ったのだが、食用油は沸点が高いらしく少々の火では燃えないそうだ。
三国志とかでよく見られる火計とかは、きっと可燃性の高い油を使用していたのだろう。
ただ、モナリナの火球は威力、火力共に尋常ではないのでそれだけで充分なのだが。
『私の火矢いらないような……』
桜さんの呟きが直接心に響いたが聞かなかったことにしよう。
穴に落ちた仲間の断末魔を聞き、自分たちが罠にはめられたことにようやく気付いたオークたちが一斉に集落から逃げ出そうとするが、既に門扉は閉められている。
外からかんぬきをしているので、幾らオークとはいえそう簡単には壊せない。
「それに――」
門に群がるオークたちの一団の姿が消えた。門の手前にも落とし穴を完備していたのだ。
前方のハイオークと兵士たちは穴に落とされ、逃げ場のない地獄絵図と化している。
門に密集していた兵士たちも同様に落とし穴の餌食となった。
これだけの規模の落とし穴をゴルホ一人で殆どを掘ってくれた。かなり魔力を消費したようで、作業の途中で気を失ってしまったが、ここまで立派な穴ができたのは間違いなくゴルホのおかげだ。
ちなみに残った土は『土魔法』でさっさと掘った。
「残りは魔法使いっぽいのと残りのオークか」
ここまでは順調すぎるぐらいだ。この攻防だけで相手の7割近くを排除できた。残りの杖を持ったハイオークが4、鎧を着たオークが30ちょい。
前も後ろも封じられたオークたちが取れる手段は左右へ逃げるか留まること。
だが、この状況で逃げ出さない図太い神経がオークたちにあるのか。答えはNOだ。
「ブヒュルルルグルウウゥゥオゥ!」
何かを叫びながら、取り乱した兵士たちが左右へと走るが、途中何かに躓き地面に倒れ伏す。足元に張っておいた糸に引っかかったのだろう。
倒れた場所にも糸を張ってあるので、鎧で覆われていない顔や手に無数の傷が付いている。
何とか立ち上がろうともがいていると更に傷が増え、それでも何とか体勢を整えたオークに、幾つもの布袋が投擲される。
それをくらったオークたちは体が滑って上手く立ち上がれないようで、その場で何度も転倒している。サラダ油を全身に浴びてかてかと光るオークは、かなり不気味なものがある。
そんな彼らに追い打ちとしてまたも布袋が投げつけられた。
「ブシュルッ! ブエシュルゥ!」
ぶつかり解けた布袋の口から大量に流れ出したコショウが、オークの巨大な鼻孔と目に潜り込み、くしゃみと涙を誘発している。
これも全て蓬莱さんが所有していた『調味料一式』のおかげだ。この一式驚いたことに、こちらが想定していた量を遥かに上回っていて、油はドラム缶一個分。コショウは大きめのバケツ二杯分はあった。
蔦につながった一本目の丸太が三体のオークを再起不能にしたようだ。
同じ仕組みの罠をあと五本用意していたので、次々とオークたちが吹き飛ばされている。
それでも、何とか生き残ったオークと魔法使い風のハイオークだが、オークの肉体的特徴である大きな鼻と目に入り込んだコショウがかなり厄介なようで、目をこすり鼻水を垂れ流した状態で、哀れな姿になっている。
魔法使い風ハイオークが3、オークが残り11か。
「桜さん、残りを殲滅するよ!」
『うおおおっ、コショウ玉を喰らえっ! あ、はい、伝えます!』
穴に落ちたオークにダメ押しとばかりにコショウ玉を投げつけていた桜さんが、全員に最後の指示を伝える。
「ブルフォォォ!」
土屋さんの近くまで忍び寄っていた槍を持ったオークが土屋さんに穂先を突き出そうとしている。
土屋さんは、ばら撒いた油に足を取られバランスが崩れてしまった。
モナリサが水の弾丸を浮かべていた。
そしてその水の弾丸を土屋さんに迫るオークの体にぶつけ吹き飛ばす。
「ブギュルイイイイイッ!」
側面から水の連弾を喰らったオークだったが、大した威力ではなかったようで体を揺らした程度だったのだが、何を思ったのか槍を放り出し全身を掻いている。
特に糸で傷つけられた細い傷跡に手を当てて、悲鳴を上げていた。
水弾が飛んできた場所に目をやると、そこには水の弾丸を無数に宙に浮かせているモナリサと足元の大きな壺から白い粉を取り出し、水の弾丸に流し込んでいる桜さんの姿があった。
「塩か」
モナリサの水属性魔法の弾丸に塩を混ぜることにより、塩分を含んだ水弾は相手にぶつかり弾け、糸により裂傷を負ったオークの傷口に塩が入り込んだのか。
そりゃ、痛いよな。
もはや戦闘に集中できる状態ではないオークの残りを、遠距離からの魔法と矢。
そして、土屋が糸で動きを封じ、僕と刹那と蓬莱さんが倒していくという一方的な殺戮が続けられるが、数分後には抵抗するオークがいなくなり、この戦いの幕が下りた。
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