様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「砂浜」

 闇に落ちた僕が目を覚ましたのは、澄み渡る太陽の下、透き通る水がどこまでも広がる美しい砂浜の上だった。僕は、周囲に散らばる一部の荷物から視線をそむけながら、きれいな景色を堪能していた。現実逃避って大事だよね。

「・・・自分の荷物を取ったほうがいい」

 声の方向を振り向くと僕より年上のお姉さんが話しかけてきた。
 言われたとおり、手帳や飲食料水やお菓子などを回収していく。一部の荷物を恐る恐る慎重にとった。

 僕は、手帳の中を確認することにした。
 闇に落ちる寸前に頭へ押し込まれた知識の中にスキルやステータスは生徒手帳で確認できるという情報があり、僕は迷うことなくそれを開いた。



 性名 狭間 空
 性別 男
 年齢 10
 身長 140 
 レベル1
 残りポイント 237P

 筋力 ( 8) 8
 頑強 ( 7) 7
 素早さ(10)10
 器用 ( 6) 6
 柔軟 (12)12
 体力 (15)15
 知力 ( 8) 8
 精神力(12)12
 運  ( 5) 5

 となっていた。
 括弧内は、本来の自分能力で隣の数字がステータスにポイントを割り振った今の値ということになる。
 次はスキルの確認だ。

『筋力』1『頑強』1『素早さ』1『器用』1『柔軟』1『体力』1『知力』1『精神力』1『運』1

『説明』1『第6感』1『消費軽減』1『魔力』1『魔力変換』1『水魔法』1『治癒』1『水の民の巫女の血』1

 お次はアイテムの確認だ。

『水の民の服』『食料飲料水一週間分』

 僕が手帳を確認していると

「よっしゃあ〜・・・・・俺は行くぜ」

 一人の男が、一歩を踏み出した。

「ちょ・・・待ちなさい」

 少女の声は、届かなかった。
 男は、登っていった。

「やったぜ〜・・・・登りきれた」

 男は、小躍りしていた。

「安全?」

「どうかしら」

 僕と少女は、疑問を浮かべたのだが

「ギャア〜〜〜〜〜〜〜〜」

 男の悲鳴が聞こえた。
 崖の上から姿を見せたのは、赤い血が滴る牙を持つ虎であった。
 虎は、僕たちに視線を向けてきた。
 僕と少女は、

 ビクッ

 とした。
 一目見て、やばいと感じるほどであった。
 それとともに砂浜からやってきた。
 槍を持った二足歩行の魚たちであった。

「あの・・・」

 僕は、魚に話しかけたのだが

「危ない」

 少女が僕を抱きかかえたのと同じく魚が槍を突き刺してきた。

 シュ

 少女によって、僕は事なきを得た。
 そして、始まるのは少女による蹂躙であった。
 槍を蹴り、へし折り、砂をぶっ掛けて目潰しを行い、流れるように剣で魚たちを斬りつける。
 少しすると魚は粒子となって消え、後に残ったのは何かの石だった。



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