様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 お次は、スキルである。

 まずは【水魔法】かな。そして魔力といえば……あった【魔力】かな。
 僕に姉や兄レベルの近接はできない。それなら後方支援がいいのかな。
 怪我をしたと時ように【治癒】を習得した。
 【魔力】は、1P程度あったが【治癒】と【水魔法】は、50P消費した。

 他にはスキルポイントを消費してアイテムを手に入れることもできるようだ。
 アイテム欄もうんざりするほどの量を取り揃えている。傷薬、毒消し、万能薬というゲームではお馴染みの回復アイテムから様々な武器防具、銃もあるようだ。

「あれはないのか。普通あるだろアイテムボッ……ん、んんっ」

 誰かがわざとらしく咳払いをして誤魔化す声がする。その人もアイテム欄を見ていたのだろう。探しているのは『アイテムボックス』で間違いない。
 定番中の定番、物を大量に収納でき、入れた物は腐ったりせずに保存ができる。魔法として存在する場合と道具袋として存在するパターンがあるのだが。ここではアイテム扱いになるようだ。

 説明はレベル1なら収納できるアイテムが5種類。レベル2で10種類。レベル3で15種類と5種類ずつ増えていくようだ。
 消費ポイントは300と中々悩ましいポイントだ。レベル1で5種類と微妙な数だが、レベルを上げればかなり有用なスキルだな。まあ、レベル2にするには更に300P必要なのだ。

 僕は、ひとつのアイテムに釘付けになった。
 それは、『水の民の服』である。テイルズをやったことある人なら知っている人もいるはずだ。海の中をリスクなしで泳いで見たいのだ。50P、100Pとある。そこで、僕は100Pのものを購入した。

「取ったスキルを確かめたりできないのかな」

「してもいいわよ。ただし、派手な能力や手元にない素材が必要なスキルは無理よー。周りの人を傷つけたり危害を与えるのは厳禁なんだからね。あとー皆さんは魂の存在としてここにいるから、ステータスの増減とかは今は影響出ていないわ。上げた筋力の効果を確かめたいとかは、異世界に降りてからにしてちょうだいね。ええと、まだあったかしら。あ、そうそう。練習で使用したスキルは変更ができません。有益なのを探したいでしょうけど、そんなの許したら、みーんな同じスキルになっちゃうかもしれないしぃ」

 女教師の許可が出たこともあり、クラスメート達が能力を発動している。鼻息荒く目を凝らして、前のスタイルのいい女性を見ている男のスキルは、おそらく『透視』だろう。
 他にも目に関するスキルを得ているらしき人が、何やら怪しい挙動で辺りを見回していた。

『皆さん聞いてください。このスキル表にはわ――』

 突如頭に響いてきた声に思わず声が漏れそうになり慌てて口を塞ぐ前に、女教師の声が割り込んできた。

「はい、今、スキルを使って人のスキルを覗き込んだり、クグツ系のスキルで人を操ろうとした人。あと情報を流そうとした人……今回だけは見逃しますが、次にやったらそのスキルとスキルポイント全部没収、す、る、わ、よ」

 茶目っ気のある物言いだが、その目は真剣で心当たりのあるクラスメートたちが、机に目を伏せ慌ててスキルを解除しているようだ。
 頭に響いてきたのは若い女性の声だった。



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