頭であるエリート・オークを討ちとられ、いまやオークたちは算を乱して逃げていく。
少女たちは、オークの背中に追いすがり、片端から倒していく。
レベルアップするチャンスでもあるから、深追いしない程度にがんばってもらう。
と森からたまきとミアがひょっこり顔を出した。
「こっちは終わったわ。カズさん、アキ君、わたしたちこれから、アリスの方へ行くわ」
「わかった」
たまきとミアは、背を向けて駆けだす。
掃討戦が終わるころ、全員がレベルアップしたようだ。
戦いが終わった。
オークたちは逃げ散り、育芸館の周囲には、もう一体たりともいない。
手ひどくやられた彼らは、また仲間を集めて押し寄せてくるだろうか。
来るとしても、さすがに今日はもう無理だと思う。
そう思いたい。
志木さんの読みでは、「報告に戻るオークはいないと思うわ」とのことであった。
「こんな惨敗を指揮官に報告して、生きていられるかしら。だったら知らんぷりして、どこか指揮官に見つからないところへ逃げるんじゃないかしら」
エリート・オークを見る限りでは、たしかに彼女のいう通りかもしれなかった。
軍としての統制はまったく取れていないけれど、でもあいつらのこれまでの行動をかんがみて、ありうると思えてしまう。
どのみち、いま敵が来ても戦えない。
みんな疲れ果てていた。
次
少女たちは、オークの背中に追いすがり、片端から倒していく。
レベルアップするチャンスでもあるから、深追いしない程度にがんばってもらう。
と森からたまきとミアがひょっこり顔を出した。
「こっちは終わったわ。カズさん、アキ君、わたしたちこれから、アリスの方へ行くわ」
「わかった」
たまきとミアは、背を向けて駆けだす。
掃討戦が終わるころ、全員がレベルアップしたようだ。
戦いが終わった。
オークたちは逃げ散り、育芸館の周囲には、もう一体たりともいない。
手ひどくやられた彼らは、また仲間を集めて押し寄せてくるだろうか。
来るとしても、さすがに今日はもう無理だと思う。
そう思いたい。
志木さんの読みでは、「報告に戻るオークはいないと思うわ」とのことであった。
「こんな惨敗を指揮官に報告して、生きていられるかしら。だったら知らんぷりして、どこか指揮官に見つからないところへ逃げるんじゃないかしら」
エリート・オークを見る限りでは、たしかに彼女のいう通りかもしれなかった。
軍としての統制はまったく取れていないけれど、でもあいつらのこれまでの行動をかんがみて、ありうると思えてしまう。
どのみち、いま敵が来ても戦えない。
みんな疲れ果てていた。
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