様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 さきほどの戦いの音を聞きつけたのか、たて続けにアンデッド軍団の襲撃を受けた。
 もちろん鎧袖一触なのだが、たまに奇妙なモンスターが混じっていた。
 頭がふたつある巨人のスケルトンや馬の骨に人間の腕が生えたスケルトンなどである。

「あれらは、まとめてキメラ・スケルトンと呼んでいます」

 ルシアが教えてくれた。
 なんだろうアンデッドをつくったひとが実験でもしていたのかな……。
 動きが素早かったりちからが強かったりするもののアリスやたまきやアカネ相手には雑魚も同然だったせいで、どれだけ強いのか不明である。

 それ以外は、スケルタル・チャンピオンに率いられたベテラン・スケルトンやナイト・スケルトンがわらわらときていた。
 さくさくと全滅させて、先を急ぐ。
 この間に全員のレベルがふたつ上昇した。

「いろいろな骨があったな」

「はい」

 アカネが引きつりながら答えていた。
 さすがに骨と戦うのはいやなんだろうな。

「問題は、ハクカとアカネの派生スキルのアビリティとカノンの次のスキルか」

 アカネの派生スキルは、強化槍術だった。

 強化槍術は、その名の通り、槍術を強化して戦うためのスキルだ。

 自力を底上げする強化槍技というアビリティもある。
 効果は強化召喚とほぼ同様で、無造作に槍術スキルの性能をランク0.5分底上げするというものだ。

 結局、選んだアビリティは強化槍技と破魔槍。
 破魔槍はアクティブ・アビリティなので、オン・オフは任意だ。
 どういうことかというと、リフレクションなどのシールド系魔法を破魔槍で打ち消す場合、リフレクションに反応してタイミングよく破魔槍を発動させなければいけないということで……これは反射神経と読みがモノをいいそうである。

 カノンが選んだスキルは、付与魔法であった。
 ランク4を目標としているらしい。

 ハクカの派生スキルは、聖女だった。
 選んだアビリティは強化治療
 効果は強化召喚とほぼ同様で、無造作に治療魔法スキルの性能をランク0.5分底上げするというものだ。
 もうひとつは、効果拡大である。
 効果は、指定したエリアに入ると回復するのである。


アキ:レベル53 剣術9/槍術9/射撃4/治療魔法9/風魔法3(メニュー・タンズ)/地魔法3/付与魔法9/召喚魔法9(リード・ランゲージ)/肉体9/運動9/偵察3/音楽9 スキルポイント136
         強化召喚9(使い魔強化9、使い魔維持魔力減少9)
ハクカ:レベル52 治療魔法9/音楽9 スキルポイント23→18
         聖女0→1(強化治療0→1、効果拡大0→1)
アカネ:レベル50 槍術9/付与魔法9 スキルポイント10→0
          強化槍術0→2(強化槍技0→2、破魔槍0→2)
アリハ:レベル39 風魔法9/火魔法7 スキルポイント7
カノン:レベル30 音楽9/付与魔法0→1 スキルポイント15→14



 ぼくたちはまた透明になって前進する。
 少し手間取ってしまったけれど、ついに中等部本校舎が見えてきた。
 茂みのなかから本校舎を覗くと……。

 空から大量のスケルトンが降ってくるところだった。
 巨大な鳥のスケルトンが、何匹も上空を旋回して、背中のスケルトン軍団をばらばらと撒いている。
 あれって……ロック鳥のスケルトンだよな……。

「ねえねえ、カズさん。あの鳥さん、翼が骨なのにどうして飛べるんだろう」

「そもそも、普通に考えてあんな巨大な鳥が飛べるはずもないからなあ」

 ロック鳥自体、魔法でなんとかしているんだろうと考えていたからその点は驚かない。
 空から降ってくるスケルトンたちは木の葉のように舞っているから、きっとメイジとかがソフト・ランディングみたいな魔法を使ったんだろう。
 やばいな、敵戦力がガンガン増えている。

「これじゃ、ゆっくりと楔の場所を探すってわけにはいかなさそうだなあ」

『支援が来る』

 クァールがいった。
 アルガーラフの方から応援を出してくれるのか……いたれりつくせりだな。
 っていっているうちに、上空のロック鳥めがけて何本もの雷撃が飛んだ。

 山の下からなんかの魔物がこれを放っているようだ。
 うわー、こんな遠距離射撃型のモンスターがメキシュ・グラウ以外にいたんだな。
 相手にしたくないなあ。

 いまは彼らも味方だけど。
 いつか、こういうやつとも戦わなきゃいけないんだろうし。
 ここにいるクァールだって、それは同じだ。

「いまの攻撃は、どんなモンスターが?」

 クァールは無言。

「支援ありがとう、って伝えてくれ」

『礼は無用。いまは共闘中だ』

「それはそうなんだけどね」

 ひとつわかったことがある。
 クァールはなんらかの手段でいまこの瞬間も仲間と連絡を取り合っているということだ。
 考えようによっては、彼はお目付け役にしてスパイということで……まあ、いまは頼もしいんだけど。

「ナハン、地下の様子を探るには、どれくらい近づけばいい」

『近ければ近いほどよろしい。可能ならば、あの鋼鉄の城のなかで魔法を使いたく思います』

 ナハンは地下の様子を探る魔法を持っているとのことだった。
 地水火風の四属性魔法のみならず、さまざまな便利魔法を習得しているとのことである。

「わかった。じゃあ林沿いにまわって中等部校舎へ近づこう」

「待て、和弘」

「どうかしたのか?」

「和弘たちが先行して欲しい。僕たちは、ここで敵の数を減らす」

「・・・それって」

 アリスが驚く。

「僕たちの最優先目標は、楔の確保だよ。危険ならすぐにひくから心配しないでくれ」

「わかった」

 和弘たちは、すぐさま中等部本校舎を迂回しながら進んだ。

「サモン・レギオン」

 100体もの使い魔を召還した。

「ディフレクション・スペル・・・アリハ」

「はい・・・・フライ」

「ディフレクション・スペル」

「ウィンド・ウォーク」

「レギオンたちは、空から降ってきているモンスターを倒せ」

 僕の命令に従いレギオンたちは、空に浮かび、敵を殲滅しに迎撃に向かった。



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