白い部屋のなかで、ぼくとハクカは顔を見合わせた。
「・・・あれ?」
「考えられる可能性は、これ、かなあ」
ぼくたちは、互いの右手の小指にはまった赤い幻のリングを見る。
それから、机に視線を移す。
今回、机と椅子はふたつあった。横に並んでいた。
机の上に載るノートPCには、ぼくとハクカのそれぞれの能力が表示されている。
自分の椅子に座り、PCのウィンドウに質問を入力してみる。
ふたり同時にこの部屋に来たのは、パーティを組んだ状態でひとりがレベルアップしたからなのかどうか。
答えはイエスだった。
今後もパーティメンバーのひとりがレベルアップするたびにこの部屋に来られるらしい。
このPCで設定を行うことで、いちいちこの部屋に来ないようにすることもできるという。
たしかに表示項目が増えていた。
パーティメンバーという項目に、ハクカの名前がある。
ハクカの名前の横にアイコンがあった。
これをクリックすることで、パーティメンバー同行機能がカットされるようだ。
「こんな設定、いらないよな……」
この部屋に来たくないというわけではない。その逆だ。
よっぽどパーティメンバーの仲が悪いとか、能力を隠したいとかでない限り、この部屋に来るというのは、メリットしかない。
特におおきいのは、落ちついて考えをまとめる時間を取れること。
しかも、パーティメンバーと話し合いする時間を充分に取れる。ハクカとの細かい連携の打ち合わせができる。
「いま相談しておきたいこととか、あるか」
ハクカに訊ねてみた。
「ないよ」
「とりあえず、召還魔法ランクを3に上げてから女子寮に向かおうと思う」
「・・・うん」
自分のノートPCを操作する。
付与魔法のランクを上げ、ハクカは治療魔法のランクを上げた。
アキ:レベル3 剣術1/付与魔法1→2/召喚魔法2/肉体1 スキルポイント2→0
ハクカ:レベル3 治療魔法1→2 スキルポイント5→3
画面操作が終わり、エンターキーを押した次の瞬間。
ぼくたちふたりは森に戻っていた。
「さて、急ごう」
そういって、ぼくは走り出し、オーク5体ほど引っ張ってきた。
パペット・ゴーレムたちにオーク5体が倒された。
あとには宝石だけが残る。
ファンファーレが、耳のなかで鳴り響いた。
「あなたはレベルアップしました!」
中性的な声が聞こえてきた。
あれから、ぼくとハクカは、15体のオークを倒していた。
ぼくとハクカは、白い部屋にワープした。
改めてぼくたちは、白い部屋で顔を見合わせる。
「これでぼくは、召喚魔法をランク3にできる」
「・・・うん」
「女子寮の偵察をしよう」
「うん!」
「まずぼくたちは、女子寮のそばまで移動する。周囲をうろつくオークがいる場合、まわりに気づかれないようなら、迅速に始末する」
「数を減らすんだよね」
「ああ。そこから先は、状況を見てになる……」
いまは、午後3時40分くらいのはずだ。
アキ:レベル5 剣術1/付与魔法2/召喚魔法2→3/肉体1 スキルポイント4→1
ハクカ:レベル4 治療魔法2→3 スキルポイント5→2
次
「・・・あれ?」
「考えられる可能性は、これ、かなあ」
ぼくたちは、互いの右手の小指にはまった赤い幻のリングを見る。
それから、机に視線を移す。
今回、机と椅子はふたつあった。横に並んでいた。
机の上に載るノートPCには、ぼくとハクカのそれぞれの能力が表示されている。
自分の椅子に座り、PCのウィンドウに質問を入力してみる。
ふたり同時にこの部屋に来たのは、パーティを組んだ状態でひとりがレベルアップしたからなのかどうか。
答えはイエスだった。
今後もパーティメンバーのひとりがレベルアップするたびにこの部屋に来られるらしい。
このPCで設定を行うことで、いちいちこの部屋に来ないようにすることもできるという。
たしかに表示項目が増えていた。
パーティメンバーという項目に、ハクカの名前がある。
ハクカの名前の横にアイコンがあった。
これをクリックすることで、パーティメンバー同行機能がカットされるようだ。
「こんな設定、いらないよな……」
この部屋に来たくないというわけではない。その逆だ。
よっぽどパーティメンバーの仲が悪いとか、能力を隠したいとかでない限り、この部屋に来るというのは、メリットしかない。
特におおきいのは、落ちついて考えをまとめる時間を取れること。
しかも、パーティメンバーと話し合いする時間を充分に取れる。ハクカとの細かい連携の打ち合わせができる。
「いま相談しておきたいこととか、あるか」
ハクカに訊ねてみた。
「ないよ」
「とりあえず、召還魔法ランクを3に上げてから女子寮に向かおうと思う」
「・・・うん」
自分のノートPCを操作する。
付与魔法のランクを上げ、ハクカは治療魔法のランクを上げた。
アキ:レベル3 剣術1/付与魔法1→2/召喚魔法2/肉体1 スキルポイント2→0
ハクカ:レベル3 治療魔法1→2 スキルポイント5→3
画面操作が終わり、エンターキーを押した次の瞬間。
ぼくたちふたりは森に戻っていた。
「さて、急ごう」
そういって、ぼくは走り出し、オーク5体ほど引っ張ってきた。
パペット・ゴーレムたちにオーク5体が倒された。
あとには宝石だけが残る。
ファンファーレが、耳のなかで鳴り響いた。
「あなたはレベルアップしました!」
中性的な声が聞こえてきた。
あれから、ぼくとハクカは、15体のオークを倒していた。
ぼくとハクカは、白い部屋にワープした。
改めてぼくたちは、白い部屋で顔を見合わせる。
「これでぼくは、召喚魔法をランク3にできる」
「・・・うん」
「女子寮の偵察をしよう」
「うん!」
「まずぼくたちは、女子寮のそばまで移動する。周囲をうろつくオークがいる場合、まわりに気づかれないようなら、迅速に始末する」
「数を減らすんだよね」
「ああ。そこから先は、状況を見てになる……」
いまは、午後3時40分くらいのはずだ。
アキ:レベル5 剣術1/付与魔法2/召喚魔法2→3/肉体1 スキルポイント4→1
ハクカ:レベル4 治療魔法2→3 スキルポイント5→2
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