様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「ようやく、波長の合う人間と出会えました。あなたの名前は?」

 父から語り死人の話を聞いた翌日。
 いつものように森へと入った僕は、そこで透き通るような青白い肌が特徴の美少女に話しかけられた。

 年齢は16歳前後か。

「私の名前は、アティ。生前は、冒険者をしていた魔法使いです」

 この突然話しかけてきた美少女は、どうやら話題の語り死人であったらしい。
 いわば幽霊みたいなものなのだけど、青白い肌以外に生きている人間との差を見い出せなかった。
 採集のために下を向いているところを突然話しかけられたため、僕の心臓はバクバクと素早く鼓動し続けていた。

「驚かせてしまったようですね。波長の合う人間に会えたからつい焦ってしまったようです。ごめんなさい」

 驚く僕にすまなそうに頭を下げた。

「語り死人を成仏させる方法をご存知ですか?」

「はい、その話を聞いて願いを叶えるとか」

「私の願いは、魔法を教える先生になることですね」

「魔法を教えていただけるのですか?」

「ええ、あなたが私の生徒になってくれれば、私の語り死人としての願いも成就されます」

 以上のようなやり取りの後、僕はアティの生徒になった。



 早速翌朝。
 森の奥へと向かうと、そこには僕に持たせる採集物を準備した先生が笑顔で待ち構えていた。
 採集の時間を、なるべく魔法や武芸の訓練に当てるためだ。
 僕はいつもどおり森の中で採集をしているという、家族へのアリバイもあった。

「それにしても凄いものですね」

「魔法を使えると生活の糧には困りませんからね」

 アティ先生が袋から一つの箱を取り出した。

「先生・・・それは?」

「この箱は、『修練箱』といいます。『修練箱』は、1時間当たり3日ほど過ごせるようになっています」

 先生の言葉に少し驚いた。
 魔法先生ネギまのダイオラマ魔法球みたいなもののようだ。

「この箱の中で3日過ごしたとしても身体的な成長は、1時間ぐらいしか成長しません」

「身体的な?」

「はい。魔法の技量などは成長します」

 先生が『修練の箱』を設置した。

「では、始めましょうか」

「なにをするのですか?」

「まずは、『修練の箱』の中に入ります。なので、箱に手を置いてください」

 先生の指示に従い、恐る恐ると箱に手を置くと先生が背後から手を重ねてきた。
 すると

 ヒュン

 と風が吹く。
 周囲が光に満ち溢れ、一瞬目を閉じる。

「ここは?」

 周囲の景色がまったく違っていた。
 先ほどと同じく森の中だが、ファブレ領にある木より遥かに高い大樹が森のようになっており、潮の香りがすることから、海が近くにあるようだ。

「ここは、修練の箱の中です。ここで30日間ほど過ごすことになります。魔法を教えるにあたり、ルークの現在の魔法の力量を確認しようと思います」

「はい」

「まずは、魔力循環から順にやっていきます」

 先生の指示に従いながら、魔力循環や魔力放出やそのまま魔力を維持したり、魔力を圧縮したり、時には魔法を同時使用するようにと確認された。

「次は、初級魔法になります。まずは、初級の火魔法からです」

 火魔法の火種、水魔法の水球、土魔法の土玉、風魔法の微風、無魔法の念動、聖魔法の光、時空魔法の劣化防止を順次使用した。
 先生がなにやら紙に書いていた。

「次は、中級魔法になります」

「先生、中級魔法は休憩なしだと1時間に3回使えるだけです」

「1時間に3回ですか?」

「はい」

 先生がなにやら考え込んだ。

「実際にやってみてください」

 先生の指示に従い、中級魔法を使った。

「その状態で休憩をしたら、1時間後に再度使えるようになると」

「はい」

 1時間後

 再度使えるようになった。

「・・・・ルークの場合は、魔力回復速度が速いですね」

「魔力回復速度ですか?」

「はい、普通の10倍ぐらいですね」

「10倍ですか」

「はい、ただ、1時間に全回復しますのでその辺はすごいのですが、魔力を回復させる手段がいくらかあります。代表的なのは、『魔晶石』ですね」

 先生から『魔晶石』を手渡され、中級魔法を使った後、『魔晶石』で魔力を回復するように言われたのだ。
 先生の指示に従い、中級魔法を使った。

「では、結果の発表です。魔力の基礎的な部分は、このまま『魔力循環』等をすれば、いずれは一流の魔法使い並にいきます」

 先生の話でホッとした。

「次は、魔法に関してですが、初級魔法や中級魔法も問題なく使えています。ですのでこれもいずれは一流の魔法使い並みにいきます」

「ありがとうございます」

「はい」

 テストが終わり、先生とお茶を飲む。

「あんまり詰め込みすぎは、効率が悪いですからね。45分経ったら15分は休憩を入れたほうが効率がいいですよ」

「そうなんですか」

「はい、人間の集中力は、45分ぐらいしか続きません。それ以上の作業は、成果が4割ほど落ちます。ですので、効率よく作業をする場合は、45分の作業をしたら15分の休憩を入れるのが一番効率が良くなります。全体的な効率は10%ほど向上します」

「はい」

 お茶を飲み終え、砂時計の砂が完全に落ちると

「休憩終わりです。『魔力操作』ですね」

「『魔力操作』ですか?」

「魔法の本に『魔力循環』のやり方があったと思いますが、あれです。ただ魔力操作だけ出来ても意味がありませんので魔力操作をしながらすばやく魔法を発動させてみましょう」

 先生に言われたとおり、魔力を操作して火の魔法を発動させる。

「それと発動させる魔法は、火→水→風→土→無→聖→時空という風に属性を変えて発動させます」

 言われたとおり、魔力操作をしながら属性を変えながら魔法を発動させてみた。

「あのどうして属性を変えて発動させるのですか?」

「それはですね。属性を均等に鍛えるためです」

「・・・鍛えるですか?」

「魔法には火や水などの属性があります」

「はい」

「これら属性を使えば使うほど鍛えられます。鍛えると同じ魔力量でも威力が違います。ルークのような初心者魔法使いと一流の魔法使いですと大よそ10倍は威力が違います」

「10倍ですか。すごいですね」

「これによって魔力量が節約され、長時間、狩猟に精を出すことが出来ます」

『魔力操作』を20分ほどで終わると先生が手を握ってきた。
 右手に魔力が流れてきた。

「右手に魔力が流れているので魔力の循環を行なっているように全身に魔力を流して、最後に左手に魔力を流しましょう」

 言われたとおり、魔力を流す。

「はい、上手に出来ました。これを続けます」

 先生の魔力が流れる速度が速くなってきた。
 徐々に魔力の循環速度をあげていく。

「・・・ハァハァ」

「お疲れ様です」

 先生の合図とともに目の前に崩れ落ちた。
 先生に抱きしめられた。
 先生を相手に性欲が暴走するかと思ったが、全く暴走せずにそれどころか安らいだ気持ちになった。
 しばらく先生に膝枕された。

「ルークは、『魔力圧縮』していますね」

「はい」

 先生に膝枕されながら、素直に頷いた。

「どうして『魔力圧縮』をしているのです」

「最初は、中級魔法が使えなかったので、使えるようにするにはどうすればいいのだろうと考えたときに思いついたのが『魔力圧縮』です」

「『魔力圧縮』率が高ければ高いほど使用可能な魔力が増えるので、間違ってはいませんね。ただルークの第1段階の魔力の圧縮に成功しても最大の魔力量は10倍ぐらいにしかなりません」

「10倍ですか」

「はい、『魔力圧縮』にも段階があります。圧縮率が高ければ使用可能な魔力が増えるのは間違いではありませんよ。第2段階は、第1段階で球状に押し込めている魔力を一旦解いてから、はじめた方がいいでしょう。まずは、魔力袋を箱、魔力を洋服だと思って下さい。このロープを丁寧に折り畳んで、箱の中に折り畳んだロープを入れます」

 先生が箱を取り出し、各種洋服を出してきた。
 箱の中に折り畳んだロープを入れた。

「これをみてどう思いますか」

「箱を見てですか?隙間が開いてます」

「はい、その通りです。ですので洋服を畳んで箱の中に入れます。こういう風に何枚も洋服を折り畳んだイメージをしてください。これが第2段階の魔力圧縮になります」

「はい」

「・・・実際に感覚をつかんだ方がやりやすいでしょう」

「実際にですか?」

 先生が手を握ってきた。

「今から第2段階の『魔力圧縮』をしますので、その感覚を忘れないでください」

「はい」

 先生が僕の魔力を圧縮してきた。
 魔力が折り畳まれ、箱の中に折り畳まれた魔力が入れられた。
 集まった魔力を折り畳みながら箱の中に入れられていく。
 最後には、箱一杯に折り畳まれた魔力があった。

「これが第2段階の圧縮になります」

「はい」



 主人公一行紹介 故人の紹介

Menu

メニューサンプル1

メニューサンプル2

開くメニュー

閉じるメニュー

  • アイテム
  • アイテム
  • アイテム
【メニュー編集】

編集にはIDが必要です