様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 何はともあれ、まずはスキルに目を通さなければならない。
 机の上に無数の文字が浮かんでいる。
 まずは、ステータスという欄があった。

 筋力。知力。素早さ。体力。精神力。器用。柔軟。運。頑強。

 とある。試しに『筋力』を軽く指でタッチすると+−の記号が出た。プラスの横には1という数字が。−の文字の横にも1という数字がある。
 プラスを押してみる。『筋力1』となり、机の一番右上に表示されていた1000Pという数字が999Pと変化した。

 なるほど、今の操作で筋力にポイントを割り振ったという訳か。んー、戻すのは出来るのだろうか。

 『筋力1』にもう一度触れると今度は +2 −1と表示された。
 −1を押すと『筋力1』は『筋力』になり、右上の999Pが1000Pに戻る。

 割り振ったスキルポイントは戻すことも可能。
 しかし、触れたら説明文の一つでも出ると思ったのだけど、他のはどうなんだろう。
 ステータス欄ではなく、パッシブスキル欄を見てみる。パッシブスキル、つまりスキルを所有しているだけで効果のある能力の事なのだが、隣にアクティブスキル――意識的に発動させなければいけないスキルも存在している。
 
 パッシブスキルは無数にあり、見るに関するスキルだけでも

『鷹の目』『千里眼』『透視』『未来視』『過去視』『魔眼』『邪気眼』

 とまだまだある。小説やゲームで見たことのある能力を片っ端から集めた感じだ。全部のスキルを合わせたら万単位は軽く超えているだろう。
 このスキルも仮に『邪気眼』へ振ってみたのだが、ステータスと同じように更にポイントを注ぎ込み強化することも、ポイントを戻すことも可能だった。
 そして、やはり説明が出ることは無い。

 僕はスキル表をスクロールしていくと、『オプション』という欄を見つけた。
 そこに触れるとオプションと言う文字の下に幾つかの文字が新たに現れた。

『チュートリアル』
『説明』
『BGM』

 よっし、これだ。まずは『チュートリアル』だ。
 『チュートリアル』の隣には定番の+−が表示されたのだが、僕はそれを見て思わず唸ってしまった。

 なっ、なんでそんなに高いんだよポイント!

 +の隣には100という数字が堂々とその存在を主張していた。
 こんなのに1000Pの内100もつぎ込んでいいものか。

「よっし、筋力全振りだ!こういうのは、特化させた方が強いって決まっている。平均上げなんて馬鹿のすることだ」

 呟いている内容を頭の中で吟味する。
 筋力に全部注ぎ込む。悪くない判断かもしれない。力さえあれば、どんな状況でも有利に事が運べるだろう――ただし、それがゲームであればだ。
 これから行くことになる異世界レッカンテプニン大陸には魔法や不思議な力が存在しているのだろう。さっきちらっと見たスキル欄に

『属性魔法』『オーラ』『精霊魔法』『神聖魔法』

 といった文字があった。
 怪力というだけで生き残ることは難しいのではないだろうか。
 よっし、まずはこれを取ろう。僕は悩んだ挙句にようやく何を取るか、一つ目を決めた。




 僕が選んだ物は『説明』だ。これを得るには100P必要でオプション欄なので戻ってこないポイントだが、これは必要経費と考えていいだろう。

 『説明』を得た僕は、まず『筋力』に触れる。
 前と同じく+と−の記号が現れ数値が書かれている。そして、その隣に新たな文章が書き込まれていた。

(体中の筋力が強化され身体能力が向上する。レベル1なら本来の能力×1 レベル2であれば本来の能力×2 となる)

 ……え!

 今、軽くスルーしそうになったが、これとんでもないこと書いてある!

 強化される内容は予想に近かったが、最も大事な部分が予想外過ぎた。それは、レベル1なら本来の能力×1という記述だ。
 つまり、ステータスの能力は最低でも1は取っておかないと本来の力の×0になるってことだよね。知力をとらなければ考えることすらできず、筋力がなければ武器を持つどころか自分の体すら支えられないことになる。

 やばい、ステータス欄の能力は最低でも1とっておかないと駄目だ!

 僕は慌ててステータス欄の

『筋力』『知力』『素早さ』『体力』『精神力』『器用』『柔軟』『運』『頑強』

 をレベル1だけ取っておいた。
 これで54P消費。『説明』も含めて154Pものポイントを使ってしまった。これで異世界に行ったとしても、今の自分と同じ身体能力だということになる。『知力』『体力』などは1Pではなく10Pだった。

 パッシブスキルの説明は殆どが予想通りの内容で、やはりスキルのレベルを上げていくと能力が強化していくようだ。これも小説やゲームではお馴染みの設定になっている。
 そこで、今自分がどれだけの時間を消費したのか気になり、何となく女教師へ目をやる。すると女教師は僕に気づいたようで、いつの間にか手に持っていた差し棒を伸ばし、女教師の頭上をその先で叩く仕草をした。

 釣られて眼をやるとそこにはデジタル時計を巨大化したようなものがあり、95:43という数字が表示されていた。その数字が徐々に減っていく様子から、あれが残り時間なのだと理解し、教えてもらったことに頭を下げた。
 女教師が驚いたように目を細めているな。
 僕は視線を机へと向けた。

「絶対ある筈よ……隠しスキル、隠しスキル」

 呟いていた内容から考えて、特別なスキルを探しているのだろう。

「あ、あった! 奪取スキル」

 女性は嬉しさのあまり言葉が漏れてしまったらしい。慌てて口を押えるが、彼女の周辺にいたクラスメート達は聞き逃さなかったらしく、一斉に手元のスキル表を覗き込み、瞼を限界まで開いて懸命に探している。
 奪取スキルか。スキル物テンプレの一つで相手の能力を奪うスキル。

 僕は『奪取』という文字に軽く触れた。

(倒した相手の所有するスキルを一つ奪える。レベル1では奪ったスキルの所有数1 レベル2スキルの所有数3 レベル3スキル所有数6)

 となっている。この説明では奪う時の条件が不明で、簡単に奪えるとしてもレベル1では相手のスキルを一つしか所有できない。
 ならスキルポイントを上げれば強いのではないかと考えるが、このスキルを得るのに必要なポイントは何と500Pである。ちなみにレベル2に上げるには 1000P必要となる。

「あ、共通語」

 誰かの零した声が、僕の集中を崩しにかかる。
 その声が聞こえた何人かがはっとした表情になり、慌ててスキル表を操作していた。
 僕もそのことが完全に頭から抜けていたので、言語関連のスキルに目を通す。

『共通語』『エルフ語』『ゴブリン語』『帝国語』

 等、言語だけでも100種類はある。それも殆どが会話と読み書きに分かれているようだ。さすがに、知力の低そうな魔物系に文字は存在しないようだが。
『共通語』話すだけなら50Pで済むのだが、文字も取得となると更に50P合計100P必要となる。

 異世界で言葉が通じないは、まずいけど、まずは、生き残ること重視でスキルを取り、余裕があれば取っておきたい。忘れずに候補としておこう。
 生活重視を前提なら職人系もありだよな――

「よっし、錬金術だよな。まずは」

 錬金術。これもよく見る設定だろう。武器防具だけには留まらず回復アイテムなどを作成するスキル。

『錬金術』(この世界にあるあらゆるものを作りだせる可能性がある。能力が高ければ存在しない新たな物を創造することも可能)

 説明で見られる文章はこれだけだ。

「鑑定はどこにあんだ」

 今度は少し乱暴な口調の声が響いてくる。皆集中しているのはいいのだが独り言が多い。この状況が夢見た展開だとしても、やはり不安なのだろうか。アドバイスも相談もできないので、独り言が多くなっているのかもしれない。
 ちなみに『鑑定』は物を手に取った時にその値段がわかるだけとなっている。

「しっかし、もうちょい説明があってもいいよな……」

 もう、何処から聞こえてきたかもわからないが、それには同意するよ。女教師もそうだが、スキル表は明らかに説明不足だ。僕の様に『説明』を取得してもそう思わずにはいられない。

「このスキル、どのレベルまで上げればいいのかな」

 若い女性の悩む声を聞き、僕もスキルを確認する。まだ、殆どとっていないスキルなのだが、ステータスをレベル1しかとっていないので、せめて2ぐらいは取るべきかと悩んでしまう。



現在取得スキル
『筋力』1
『知力』1
『素早さ』1
『体力』1
『精神力』1
『器用』1
『柔軟』1
『運』1
『頑強』1

『説明』1

残りスキルポイント 846



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