様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 いつもの眩暈と共にテレポートした先は、湿った不快な風が吹きすさぶ荒野だった。
 少し肌寒い。
 風に乗って、かすかな腐臭が漂ってくる。

 暗雲のもと、北の彼方を見渡せば、小高い丘の上に高い壁に囲まれた建物がある。
 ガル・ヤースの嵐の寺院。
 実際に見ると、なにか得体のしれない威圧感がある。

 寺院の頭上には、ひときわ黒い雲が立ちこめている。
 絶え間なく落雷を続けるその雲は、一年を通して、ずっとあの場所に留まり続けているのだという。

 それは嵐の寺院が強大なマナ・スポットであるからだ。
 それはこの大陸に穿たれた五つの楔のひとつである証。
 かつて海底にあったというこの大陸を地上に繋ぎ止める楔の神殿。

 世界樹と同様の価値があるかの地は、五年前、モンスターたちの手に落ちた。
 その後、モンスターたちは、この地の守りを固めたという。
 彼らにとっても楔の神殿は重要施設であるらしい。

 そのかわり、モンスターはこの地を異形のかたちに変化させなかった。
 汚染できなかったのかもしれないとリーンさんはいう。
 楔の神殿としてのちからが、異界化を防ぎ止めているのではないかと。

 ぼくたちは異界化した地を見ていないから、なんともいえない。
 そのうち、嫌でも見ることになる気がしてならないんだけど……。
 そういったことは、あとで考えればいいか。

「で・・・どこに行くんだ」

「ここから北の方角に進む」

 各国の兵士と歩調を合わせるように僕たちはモンスターを倒しながら北に進んでいった。

「・・・退屈」

 オークを突き刺しながら長月さんがつぶやく。

「こういうのは、歩調を合わせながら進まないと途端にこちらにモンスターが殺到して危険なんだよな」

「わかっている」

 僕たちは、重症を負った兵士たちを治療魔法で治しながら進んでいた。
 なお、何人かの治療魔法の使い手には、育芸館の子たちのためにも待機を命じていた。

 2時間後

 寺院の外延部のモンスターは大部分削れた。
 各国の精鋭部隊が寺院に突入してから僕たち育芸館組も突入することになっている。

「さて・・・そろそろ・・・」

「メキシュ・グラウが投入されました」

「・・・どっち・・・あそこか」

 僕たちから見て北西方面から炎の矢が来たのがわかった。

「火魔法の使い手・・・レジスト」

「はい」

 僕の指示で、育芸館の子達がレジストを発動させた。

「全員、僕の後ろに下がれ」。

「・・・・はい」

 育芸館の子達が僕の後ろの下がる。

「アクセル」

 付与魔法7である。効果は意識を加速させる。
 炎の矢がこちらに来たのがわかる。
 どんどんとこちらに向かってきていた。
 そして、僕の目の前に迫ってきていた。
 手を前に突き出し

「リフレクション」

 僕の周囲に薄桃色の扇状のバリアが発生し、炎の矢と接触すると、炎の矢は反射され、メキシュ・グラウに向かっていった。
 リフレクションは、付与魔法ランク3であり、効果は反射するのである。

「遠距離は不利だな。サモン・グリフォン、サモン・パラディン、グレーターエレメンタル・ウィンド」

 僕の前方に巨大な白と黒茶色のまだら模様を持つ巨大な鳥6体と白銀の全身鎧に身を包んだ戦士が4体と蒼く長い髪をなびかせた半透明の美女が4体ほど現れた。
 僕の最大MPは、900である。
 グリフォンは、召還魔法ランク6である。6体召還したので、216ほど消費した。
 パラディンは、召還魔法ランク9である。4体召還したので、324ほど消費した。
 グレーターエレメンタルは4体召還したので、256ほど消費した。
 合計 796のMPを消費した。

 炎の矢が、メキシュ・グラウに着弾し、大きな地響きを立てた。

「長月さん、アカネ、ハクカは、メキシュ・グラウに向かう、グリフォンに乗って」

「・・・・うん」

 誰もが不安な表情を浮かべる。

「いざとなったら和弘たちに押し付けるから心配するな」

「それは、どうでしょう」

 すでにパラディンと風エレが、メキシュ・グラウに立ち向かっていった。
 僕は、ハクカを前に乗せ、グリフォンを発進させる。
 アカネや長月さんもすでにグリフォンに乗り込んでいた。



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