様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 ワープしたぼくたちは、円筒形のホールのなかに出現した。
 直径百メートルほどの薄暗い大部屋だ。
 僕たちは、周囲を見渡した。
 壁面は木製で、ざらざらしている。

 ホールの出入り口らしき場所の前に小柄な女性と共の者たちとともに出迎えてくれた。

 小柄な女性は、純白でぶかぶかの貫頭衣をまとった犬耳の少女だった。
 耳さえ気にしなければ、ぱっと見た限りで、日本人のように見えた。

 背丈からすると十二、三歳に見える。
 髪の毛や耳を覆う毛の色は、黒。
 そしてぼくとハクカを見ながらなにやら驚いた顔をして見つめる瞳は、血のように赤い。
 
 その少女が、槍を手にした男たちを手を振って追い出していた。
 どうやら育芸館の少女たちがおびえていたようだ。

「あなたがシキですね。ミアが言っていました。優秀な指揮官であると」

 高く澄んだ声で僕は目の前の少女が誰なのか気づいた。

「ミアちゃんの評価だと、ちょっと怖いわね」

 ひとまず最低限の情報交換をすることにした。

「お待ちしておりました、異世界からの来訪者さま」

 少女が、いう。

「改めて、自己紹介をさせてください。わたくしの名は、リーランダールカラークムール・ラ・フラームサール・ハファルダ言ぁ世界樹の守護者の当代における巫女を務めております」

 目の前の少女がやはりリーンさんだったらしい。
 僕が気になったことを尋ねようとしたときに、高等部の人たちが転移してきた。育芸館の少女たちはフロアの端によって警戒していた。特に長月さんが槍を握り締めていた。

「大丈夫だよ、長月さん。この人たちは、ミアちゃんのお兄さんが認めた人たち」

 スミレがそういって、長月さんを抑えてくれた。
 一人の女性が進み出てきた。キリッとした感じのひとで、ジャージの色からして3年生だ。

「すみません、うちのバカ・・・失礼、田上宮はまだ向こう側です。わたし、サブリーダーの成宮朱里です。遠慮なく朱里って呼んでください」

「はい、朱里さん。わたしは志木縁子・・・・あの、名前、あんまり好きじゃないので、志木と呼んでいただけますか」

「田上宮から聞いてます。これからよろしく、志木」

 志木さんと朱里さんは、握手を交わした。
 走行するうちにゆかの魔法陣がまた輝き、結城先輩が出てきた。
 結城先輩を初めてみる育芸館の子達が、驚きの顔で彼を見つめていた。

「忍者」

「本当に忍者」

「さすがミアちゃんのお兄さん」

 育芸館のこたちの声を平気な顔で、リーンさんに礼儀正しく挨拶する。

「あなたが、ミアの兄上ですか」

 なぜかリーンさんが、結城先輩をひどく警戒していた。
 結城先輩は、苦笑いして、首を振る。

「拙者、妹のように即物的ではござらぬよ。イエス・ケモミミ、ノータッチでござる」

「黙れクソオタク」

 朱里さんが、結城先輩にけりを入れた。
 高等部の人たちや育芸館の子達が笑っているので、これはこれでいいかもしれない。

「うわ・・・痛そう」

「・・・大丈夫だと思うよ。コントみたいなものだから」

 と、また魔法陣が輝く。
 高等部の人たちが3人現れた。
 でもなんだろうおかしな感じがする。
 と次の瞬間だった。
 また魔法陣が輝き、たまきのものと同じ銀剣を手にした女性が転移してきた。

「おお、啓子・・・」

 結城先輩がそういいかけて、啓子と呼ばれた女性は彼を無視していた。
 啓子が、1歩踏み込む。
 先に出てきた高等部の男子との距離を詰める。

「え・・・」

 何人かから困惑の声が漏れた。
 でも、次の瞬間、悲鳴に変わる。
 啓子が、銀剣を横に一閃したのだ。
 男子が、胴のところで真っ二つにされる。
 青い血が噴水のようにほとばしる。

「モンスターよ」

 志木さんの叫びに、僕はリーンさんをかばう位置に立つ。
 さっき切り殺された生徒とほぼ同時に出てきていた二人の男子生徒が、そんな僕たちのもとにへ、槍を構えて突進してきた。

「させぬでござるよ」

 結城先輩の判断はすばやく、的確だった。すばやく投擲された2本のナイフが、男子たちのブーツを縫いとめる。転倒する男子たち。
 啓子が肉薄し、斬撃を見舞う。
 そして、死体が消えていた。

『魂くらいが発動しました』

 青い宝石が二つずつ、合計で6個残る。

「これは・・・どういうことか、説明してもらえますでしょうか」

 緊張した面もちで、リーンさんが言う。

 

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