様々な小説の2次小説とオリジナル小説

 園遊会が終わり、ヴェルの修練に付き合って数日。
 私とルイーゼは、ブライヒレーダー辺境伯様のお屋敷に招かれた。

「ボクたちに何のようだろうね?」

「分からないわ。だけどヴェル絡みじゃないかしら」

 そうして話しているうちに執事の人に案内され、通されたのは応接間であった。
 くすんだ色の銀髪の青年がソファーに座っていた。

「座っていただいて結構ですよ」

 ブライヒレーダー辺境伯様に促され、私たちはソファにー座ったのだ。
 メイドがお茶やお菓子等を出してくれた。
 お茶やお菓子は、普段私達が食べている物より上等な物であった。
 ブライヒレーダー辺境伯様がお茶やお菓子をたべたのを見て、私たちも食べて一息入れる。

「さて、お二方をお呼びしたわけですが、別に叱るためにお呼びしたわけではありませんよ。ヴェンデリン君たちとの仲も良好だとお伺いしました。これに間違いはございませんか」

「はい」

「もちろんです」

 ブライヒレーダー辺境伯様が聞きたいのは、ヴェルの近況報告のようだ。
 私たちは、今まであったことを話すことにした。

「なるほど・・・では、イーナさんかルイーゼさんにはこのままヴェンデリン君と仲を深めてもらいますが、それと同時にどちらかがルーク君と仲を深めてもらいます」

 ヴェルとのことは分かる。このまま行けば確実にブライヒレーダー辺境伯家のお抱え筆頭魔法使いだからである。ルークのことだけは、イマイチ分からない。

「わざわざお話することでしょうか?」

「イーナさんの言いたいことは分かりますよ。ルーク君の場合は、その将来性を期待してのことです」

「ルークの将来性ですか。優秀な魔法使いで冒険者ですよね」

「それは間違いありませんが、冒険者予備校に入学する前のルーク君のお金稼ぎの方法をご存知ですか」

「知りません」

「でしょうね。ルーク君が行ったお金稼ぎの方法は『魔晶石』を魔道具屋に売ることです」

「・・・・!」

 ブライヒレーダー辺境伯様の言い分で大体分かった。
 どうやらルークは、魔道具職人の才能を有していたようだ。ブライヒレーダー辺境伯様が目を付けるぐらいだから、相当優秀なのであろう。

「ルーク君には、ブライヒレーダー辺境伯家との縁を最低でも持っていただきたいのですよ」

「それで、どちらかと仲を深めてもらいたいと」

「ええ・・・お家騒動を警戒なさっておいでなので王都に行くでしょうね。最悪、ブロワ辺境伯家に召抱えられても困るわけです。天地の森の件はご存知ですか?」

「はい、ルークと会った時に調べたりしました」 

「では、裏側の方も」

「はい」

 ブライヒレーダー辺境伯家がファブレ騎士家の領民を強制動員させ後継者を救うために行った天地の森の出兵。領民の10分の1が戦死し、疫病がはやり流行り領民の20%が死んだためファブレ騎士領の不安定化。その隙を突くようにブロワ辺境伯家が寄子を動員しての紛争。
 では、肝心の賠償代わりの交易にしてもファブレ騎士家が初代から代々商隊に依頼したため、ブライヒレーダー辺境伯家がでる幕がなかったそうだ。
 結果から見れば、ファブレ騎士領の領民10分の1を強制動員させ、疫病をはやらせ、ファブレ騎士家を不安定化させたのだ。

「そういうわけです」

「何といいますか」

「あのファブレ騎士家には?」

「見舞金等の支払いは出来ております」

「見舞金に代わる何かが欲しいと」

「そうなりますね。ルーク君とは、最低でも親しい仲ですね。最高なのがルーク君の側室になることですね」

「少し厳しいですね」

「イーナさんとルイーゼさんから聞いたパーティになった経緯を考えるとそうかもしれませんね。優先するべきは、ヴェンデリン君のほうです。さて、ヴェンデリン君の好みから考えますとイーナさんあたりでしょうか」

「ボクだと望みが」

 ルイーゼが、自分の胸に視線を向けて言う。

「これから成長していけば可能性はあると思いますよ」

 すかさずブライヒレーダー辺境伯様がフォローしていた。

「ヴェンデリン君の妻ですが二人でも構いませんよ」

「いいんですか」

「優先順位が高いのがヴェンデリン君ですので」

 どうやら本当にルークとヴェルとの仲を深めて欲しいとのお願いだけのようだ。
 ブライヒレーダー辺境伯様の屋敷を後にして、ルイーゼと帰路につくことにした。

「ボクは、ヴェル担当で」

「私がルークの担当」



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