様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「貴族の旦那ぁ、今日も大漁でさぁ」

「そうか、事故がないように頑張ってくれよ」

「任せてくだせぇ」

 どういうわけか、いまだに王国と魔族との間で交渉が始まっていない。
 魔族の空中艦隊はテラハレス諸島群に上陸して基地の建設を行っているが、その速度は魔族による策略なのではないかと思うほど遅い。
 魔族はみんな魔法使いのはずなのに、この遅さは異常だ。
 王国政府は、交渉を迅速に進めるために本気で基地を作るつもりはないとのメッセージだという貴族と、わざとこちらを挑発しているのだという貴族もいる。

 何にしても交渉が始まらないと意味がないのだが、それはいつになるのかわからない。
 それでも大軍が集まっている以上は大量の物資を消耗する。
 特に食料と水は必要で、俺達はそれを確保すべく働いていた。
 大型魔導飛行船をテラハレス諸島群の監視のために漁船が不足している漁師達を乗せて漁を行わせたのだ。
 おかげで、サイリウスの町では魚の価格は安定した。
 軍への補給でも、民心の安定でも、俺達は大きく貢献している事になっている。
 相変わらずホールミア辺境伯には呼ばれないが、俺達どころではないのかもしれない。

「ファブレ伯爵よ、たまには、海猪といった大きいのを狙わぬか?」

「デカイ貴族の旦那、海猪はそう簡単に獲れないですぜ」

 漁師達に愛称も込めてデカイ貴族の旦那と呼ばれている導師に漁師が説明をした。
 
「我らは魔法使いである! 海猪獲りなら任せるのである!」

「任せろって……」

 実際に獲った事もないのに導師も無責任な……。

「たまにはいいではないか。明日に出発するのである!」

 なぜか導師が強引に決めてしまい、俺達はクジラ獲りに付き合わされる羽目になるのであった。



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