様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「よう、坊主とお嬢ちゃんじゃねえか。今日も獲物を売りに来たのか?」

「はい」

「坊主やお嬢ちゃんに言うことじゃないかもしれないが精々、気張って稼げよ」

 俺たちがブライヒレーダー辺境伯領内にある商業都市ブライヒブルクに出入りするようになってから3年の月日が流れていた。
 俺とハクカは、10歳になっていた。
 ここ3年間の生活は、家では魔法のせいで扱いが微妙な子供になっているので、朝早く起きて、剣と弓と魔法の修行を行い、朝食を終えるとハクカを迎えに行き、森の奥に入って『瞬間移動』の魔法で出かける毎日だ。

 行き先は、南部の未開発地のどこかか、天地の森を越えた海岸地帯か、海を少し南に下った無人島にも足を踏み入れている。
 そこでは、魔法の特訓をしたり、鉱山から取れる鉱石を材料に『抽出』『結合』してインゴッドを作りそのインゴッドを『分解』をして山に返してみたり、狩猟や採集や釣りを行い、その成果で麦からエール、砂糖からラム、ハチミツでハチミツ酒などの食品や料理を作ったりしている。ただし、プロの酒には味で劣るそうだ。それと基本的な味付けは、塩か砂糖か胡椒あるいはショである。ショとは、魚を発酵させた調味料である。これはいわゆる醤油に近いものである。独特な味と香りがあるが、これは加熱に弱いので主に煮物などに利用して味付けると独特な味が弱くなり美味しくできるのである。
 『水中呼吸』で海の中に入り、

『きれい』

『ああ』

 澄んだ海の中では、様々な魚が優雅に泳ぎ、所々にごつごつとした岩肌や海藻などが漂っていた。
 空から眺める景色や陸から眺める景色とはまた別の趣があるな。
 ハクカと手を繋ぎ海の景色を眺めたりもした。

 そんな感じで、三日間ほど未開地などで過ごしてから、今度はブライヒブルクへと向かう。

 狩りで仕留めたウサギ、イタチ、穴熊、ミンク、ホロホロ鳥を家計のために売りに来る子供たちという肩書きでバザーに参加し、売れた獲物の代金で米や他の生活用品などを買っていた。

 特に米は、必須アイテムでもあった。
 この世界でも、米はかなりの種類が存在している。
 赤米・黒米などの所謂古代米と呼ばれる品種に前世では東南アジアで主流であった長粒種、半長粒種、中粒種。
 そして、日本で主流の短粒種。
 全て古代魔法文明時代から、コツコツと品種改良が行われて来た成果なのだそうだ。
 ただ、最近ではそう品種改良は進んでいない。
 古代魔法文明時代には、効率良く品種改良を進めるために植物の『成長促進』という魔法が使える人達が居たが、今はほとんどおらず、『成長促進』が使える人でも効果が大幅に落ちてしまったそうだ。俺が思うに植物に対する知識とか不足しているのが原因で『成長促進』の効果が落ちているのではないかと思うのだ。ちなみに俺は使えなかったのだ。
 ハクカが使えたのでやってもらったら周囲に魔力を放出して収穫までの時間が半減くらいだった。ハクカに『成長促進』の効果を上げるために植物の育成に必要な水、光、温度、栄養素、微生物について教えて、多少なりとも効果があったので間違いないと思うのだ。

 話を戻すが、米の値段は短粒種が1kgで銀貨1枚と一番高かったが、俺はこれをメインに購入している。
 あとは、たまに珍しいからと古代米を買ってみたり、チャーハンやピラフにするために長粒種も購入していた。
 それともち米もあったのでこれも購入している。
 蒸して突けば、お餅が作れるからだ。

 大豆からきな粉も作れるし、小豆もあったので煮れば餡子も作れる。
 砂糖もあるので、ぜんざいにおはぎなどを定期的に作っていたのだ。



 こうなると前世で自炊をしていて良かったと思う。
 他にも街の中で昼飯やデザートなどを買い食いしたりした。
 あと、この街には図書館があった。
 入館料である銅板一枚を払えば丸一日居ても良かったのだが、俺とハクカは午後だけ時間の許す限り本を読み漁っていたのだ。

 我が家の書斎の本は読み尽くしていたし、ここにはもっと貴重でためになる本が沢山収蔵されている。中でもためになったのは『魔道具』『料理』の本である。善哉などの情報もこのブライヒブルクの本に載っていたのである。

 バザーを終え、一通りブライヒブルクをハクカと見て回るとブライヒブルクを囲む防壁近くで、少女が一人で蹲って泣いているのを見付けた。俺達より年齢は幼そうである。

「どうしよう、どうしよう……。これじゃあお家にも帰れない……!」

 俺とハクカは、顔を見合わせて、事情を聞くことにした。

「どうかしたの?」

 ハクカが少女から事情を聞いた。
 どうやらブライヒブルクに行商に訪れていた地方の武器職人の娘のようだが、売上金を無くしてしまい家にも帰れずに困っているようだ。

「なるほどな・・・そうなるとお金を稼ぐ必要性があるな」

「・・・え・・・助けてくれるの?」

 少女が涙目で俺たちを上目遣いで見る。

「ああ」

「私もいいよ」

「さて、お金を稼ぐ方法だが、手っ取り早いのは狩猟を行うことだ」

「でも・・・危険だよ」

 少女が俺とハクカの身を案じている。

「安心しろ。毎日のように狩猟は行っているからな」

「そうなの?」

 少女がハクカを見る。

「うん」

「じゃあ、行くか?君はどうする」

「・・・わたしもおてつだいします」

「じゃあ、私と一緒に採取だね」

 俺とハクカと少女は、ブライヒブルクの近くにある森で狩猟と採取をすることにした。
 道中は

「これ、売れます」

「そうなんだ」

 少女の方が採取に詳しいようだ。
 基本的にハクカや俺の場合は、食べ物関係は詳しいけどその他は詳しくないからな。
 少女が採取した物は、ハクカが魔法の袋に入れて収納していく。

「それは、『魔法の袋』ですか」

 少女が『魔法の袋』を見て驚いていた。

「うん」

 森の奥深くに行くとイノシシと遭遇した。

「ルークさん、ハクカさん、猪ですよ」

「そうだな」

 猪が突進してきた、少女が目を瞑り、猪は『魔法障壁』にぶち当たり吹き飛ばされた。

 ドン

 そのまま猪の首を風の刃で切断する。

「・・・え・・・魔法ですか」

「ああ」

 猪を収納していく。

「すごいです」

 少女のヒトミが輝いていた。

「おう」

 少女の喜びに驚いて俺は、頷いていく。

「さて・・・この足跡を追っていくか」

「はい」「うん」

 猪の足跡を追っていくと先ほどの猪を超える大きさの巨大イノシシが襲ってきた。
 先ほどの猪の大きさが1mほどならこの猪の大きさは3mほどである。

「大きい」

「ああ」

 先ほどと同様に『魔法障壁』で猪の突進を止め、止めを刺したのであった。
 狩猟と採取に成功した俺たちは、猪、巨大猪、ホロホロ鳥、薬草、果物等をバザーで売る。

 総額 銀貨150000枚

 税金差し引きで 一人頭 銀貨40000枚である。

「ありがとうございました」

 少女が頭を下げてお礼を言ってきた。

「気にするな・・・割と楽しかったからな」

「うん」

「・・・フィーネ」

「お父さん」

 1人の青年が少女に声をかけた。
 少女から事情を聞くと

「このたびはありがとうございます。お礼に武器を差し上げます」

 俺たちは、武器職人のお礼を受け取ることにした。
 後日、武器職人から俺達専用の鋼製の剣や短剣を受け取った。



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