様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「・・・子か・・・」

「その子に相応しい名前を」

「そうだな。ルークとするか。その子が、ファブレの家名を継げる可能性はほぼゼロだがな」

 突然の眠気で再び夢の世界へと落ちた僕は、その夢の中で不思議な光景を目の当たりにしていた。
 僕が意識を移らせていると思われる小さな少年らしき赤ん坊が生まれた場面が、まるで映画のワンシーンのように見えていたからだ。僕は、なぜかその赤ん坊が自分であると確信していた。理由を聞かれると困るのだけど、本能のレベルで理解していたのかもしれない。
 そして、その夫婦はあまり若くはなかった。
 しかも典型的な欧米人の格好をしていた。
 
 どうやらボクは、このファブレという家で9番目の子供として生まれたらしい。
 それと話が進むに連れて、このファブレ家が辺境の人口300人が住む村を治める下級貴族である事。
 現当主であるアルト・フォン・ストラトス・ファブレは、良くも悪くも平凡な四十男であり、下級貴族の娘を妻に名主の娘を妾にしている事。
 その妻と妾の間に俺を含めて男7人と女2人の子供がいる事などがその名前と共に判明していく。
 子供が生まれても必ず全員が無事に成人するという事も無いのであろう。
 正妻が子供が産む保証がないので妾の存在には納得できた。

 もう既に今までに知り得た情報から、僕の居るこの世界が中世ヨーロッパに非常に酷似した世界である事は理解できた。

 妾の子供には、男の子1人に、女の子が2人いると記憶にあるようだ。
 妾の子供達の将来は、すでに決まっており、男の子は、名主の跡継ぎ、女の子は豪農の家に嫁ぐそうだ。
 肝心の本妻が生んだ子供達の方が問題なのだ。

「あなた、ルークには剣や魔法の才能があるかもしれません」

「もしそうならば、独り立ちも可能であろうか」

 この俺が子供の記憶というか、その情報を元にした第三者的な視線から、僕は自分の置かれた情況を次第に理解していく。
 僕は、貧乏貴族の7男で、名前はルーク。年齢は、満5歳、数えで6歳くらいに転生したようだ。多分、前世の記憶でもよみがえったのではないのか。

 普通に考えれば長男が家を継ぐし、次男は予備と考えて、三男以降は己で生きる道を模索しないといけないはずだ。
 広大な領地を持つ大貴族家や中央で代々要職に就いている世襲法衣貴族家ならともかく貧乏下級貴族に三男以降の身の振り方を考える甲斐性など期待しない方が懸命であろう。

 となるとだ。

 平成日本の自宅で寝ているはずの自分はどうなったとか、先程聞こえた『魔法』というキーワードに浮かれたりとかしている余裕などない。

 この世界の成人が何歳かは知らないが、それまでに自分一人で生きていく術を得なければいけないからだ。

「(慌てるのも良くないが、子供だからって遊んでばかりいると人生詰むな……)」

 それからも僕は、この第三者的な俯瞰からルークのこれまでの人生をダイジェストで確認し、目が醒めてから新しい家族に不信の目で見られないように懸命に情報を集めるのであった。



 主人公一行紹介? 主人公の親族

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