様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「不味っ!」

「味がしないよ」

「そうですね」

「そうよね」

「うぅ・・・口直しが必要だよ」

 屋敷に戻った俺達は、他のお土産と共に試しにエステルさんから購入したスライムイモの試食を行っていた。
 早速蒸かしたスライムイモを試食したハクカやスズネやミュウやセイと食べたのだが、今まで生きてきてこんなに不味いイモは食べた事がないという顔をしていた。

「究極の選択だな。これ食って生き延びるか、諦めて餓死するか」

「飢饉に備えて食料を備蓄すればいいよ」

「まあ、実はこのイモを飢饉に備えて作らなくても問題ないんだけど……」

 リッドやコレットも感想を言っていた。
 エステルさんが話をしていた大昔の飢饉、その時にはもっと王国領内の交通や流通が乏しく、他の地域から食料をあまり持って来れなかった。

 今は栽培技術も進んでおり、そう簡単にすべての農作物が全滅という事もないと思う。
 水不足は深刻だが、魔道具や魔法使いで水を出せば、人が餓死する可能性は低いはずなのだ。

「いらないじゃん」

「味がないわね」

 ファラとイヴァンカも食べて、それぞれ感想を言っていた。
 そう、俺も食べてみたのだが、このスライムイモ。

 味はまるで、蒸留水で作ったゼリー・・・・!

 ゼリーか、そういえばこの世界でもゼリーは見かけないな。

「飢饉に備えてこれを栽培ですか?どのくらい保つのか知りませんが、栽培して収穫した以上、腐る前にちゃんと食べて備蓄用の倉庫を空ける必要がありますね」

 神楽の最も言葉である。

「ルーク様、この世には必要がない食べ物も存在する」

「酷い言い方だな、ヴィルマは」

 というわけで、桔梗に頼み、ゼリーを作ってもらった。
 スライムイモを皮ごと擦り降ろし、少量の水と一緒に大鍋で煮る。
 煮えたら、熱い間に布で濾して筋や皮の部分を取り去ってしまう。

「綺麗な型にミカンや桃等を入れて冷まします」

 果物ゼリーが完成した。

「早速、試食だ」

「食べられるな」

「少し水が多いか」

「そうですね、果汁で煮たほうがいいかもしれませんね」

 リンガイア大陸には、魔物と家畜由来の膠やゼラチンが存在し、ミズホにはというか、北方の海に天草に似た海藻が生えていたので、寒天も存在した。
 ただ寒天は、ミズホから輸入するしかなく、これも貴族の健康志向に支えられゼラチンよりも高価であった。
 そしてここにスライムイモ由来のゲル材料が開発されたというわけだ。
 こうして女性陣によって美味しい果物ゼリーが開発された。
 俺は、エステルさんにお礼を述べると共にスライムイモ増産を目指す事にした。

「肥料がいらないのでは自然の力によっての地力を回復する手助けになるのでは」

「そういった使い道もあるな」

「荒地にも有効かな」

 この世界に荒地は木のとりすぎなどの理由で結構あるのだ。
 緑地回復の手助けになる。



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