様々な小説の2次小説とオリジナル小説

「ふふふっ、まあ、この返事は予想どおりであったな」

 バウマイスター辺境伯領に引っ越した領民を返せ。
 こんな無茶な要求、両家の力関係を考慮しても受け入れてもらえるはずがない。
 そのくらいは、私でも理解できた。
 だが、手紙は出す必要があり、無事に断りの返事もきたので次の段階に移行しようと思う。

「お館様、意味あるんだか? 手紙で無茶な要求を出して、見事に断られたべ」

「あるのだよ。これは、要するに我がウシャント騎士爵家とバウマイスター辺境伯家との間に係争事案があることを公に知らしめるため。つまりアリバイだな」

「それで、次はどうするんだっぺ?」

「貴族同士が係争事案を解決する方法。それは決まっている」

「紛争だか? うちがどうやってバウマイスター辺境伯領に兵を出すんだっぺ。いくつもの貴族領とリーグ大山脈を超えないとバウマイスター辺境伯領に兵を出せないっぺよ」

「そんなことはわかっているさ。係争事案を作るのも、紛争を起こすのも。なにもバカ正直に諸侯軍を整える必要などない。私と数名で十分だ。第一、うちが諸侯軍の出兵に耐えられる財力なんてないさ」

「少数でバウマイスター辺境伯領に行だか? どうやって?」

「そんなこと、簡単ではないか。ここから一番近い港から魔導飛行船でバウルブルクに向かえばいい」

「お館様、観光じゃないっぺよ」

「いいか? ヴェンテよ。出兵もアリバイなのだ。私の最終目標を達成するためのな」

「お館様、なにを目論んでるだっぺ? いい加減教えてほしいっぺよ」

「策とは、それを知る人間が少ない方がいいのでな。すまないが、領主命令に従ってくれ。なあに、そう悪い結末にはならないはずだ」

「わかったぺよ。急ぎ諸侯軍の召集をするっぺ」

「必要ないぞ。そんなことをしたら金がかかるではないか。私とヴェンテだけで十分だ」

「本当に観光だっぺな」

「現地に着けば忙しくなる。おっと、その前にバウマイスター辺境伯に紛争を起こす旨を伝えなければな」

「バウマイスター辺境伯様、驚くっぺよ」

「ブライヒレーダー辺境伯殿もな。このまま座して衰退するよりも、ここで賭けに出ても問題あるまい」

 私は、急ぎバウマイスター辺境伯に対し紛争を起こす旨を手紙に記し、それを送ってからヴェンテと二人、魔導飛行船でバウルブルクまで移動するのであった。



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